「幻のマッカーサー道路」。
そう呼ばれていた道路計画がある。
最高責任者マッカーサー元帥指揮する連合国総司令部が、虎ノ門の米国大使館から東京湾の竹芝桟橋までの軍用道路整備を要求した等との俗説から、虎ノ門から新橋までの区間をそう俗称する。
そんなことを何かの機会に知って、そうなんだとすっかり刷り込まれていました。ところが、どうやらマッカーサーがそんな要求をした的な理解は間違いのようで、 敗戦国にそんな道路は必要ないとGHQはむしろ反対の立場だったらしい。 幻は幻のまま、きっと実現しないのだろうなとも思い込んでいた道路計画が、 都市計画道路環状二号線の主要区間として事業化され、 一部開通が予定されるまでになった。 道路上に建物を建てられるように法律まで改め、こんな都心の真ん中で用地買収を果たし、 事業を具体化した強引な手腕には敬服するばかり。
新橋を縦断するように占める工事現場を金網越しに。
工事の進む環二の帯を跨ぐようにして、その向こう側へ。 思えば、旧き「鮎正」へは足を運べず仕舞いだったなぁなどと考えながら向かうは、 恐らく、環二が事業化して開発エリアを区切った後からオープンしたであろうお店。 煮干し出汁の中華そばも人気と聞く「月と鼈」がずっと気になっていたのです。
中央に亀甲を据えた金文字の看板。
素朴な景色が麗しきどんぶり。
澄んだ煮干しスープの青森「まるかい」や浅草「つし馬」とも違うし、 粒子系ニボニボの大泉学園「伊吹」とも明らかに違う。
別の夜、ふたたび環状二号線の工事現場の向こう側。 今度は、「肉中華そば」を「煮干し増し」で挑みます。
なははは、こりゃいいや。 なるほど、煮干しの旨味がじわじわぐぐっとくる。 そしてそれが淀みなく明瞭に広がる。
麺は、モチっとしながら歯切れのいい仕立て。
巧みなる煮干し使いのつけ麺中華そば「月と鼈(つきとすっぽん)」。
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「月と鼈」
港区新橋4-27-7 [Map] 03-6450-1059
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