その後のとある週末のこと。 そんなこんなで、いつか寄ってみようと思っていたうどん専科「かしま」へと、 物凄く久し振りに西所沢駅の改札を出る。 相変わらず、ほとんど駅前らしさのないことに懐かしさ半分苦笑半分な気分で(笑)、 住宅の間を抜けて、池袋線の高架を潜ります。
あの時の幟が見えてきました。よくみると、地粉に”ぢごな”とルビがふってある。 そうか、そう書くよなぁ(笑)。
建て替えたものなのかなぁと思いつつ、 平屋建ての店舗の真ん中で揺れる藍色の暖簾目掛けて、 ゆっくりと進みます。 店内は、厨房を正面にみて、右手がテーブル席、左手に小上がりが配されて。 のんびりと小上がりで、胡座でも掻きましょか。 「焙煎胡麻ダレうどん」とか「カレーのつけめん」も気になりますが、 ここはやっぱり、一番人気と謳う「肉汁天付うどん」と参りましょう。
待つこと暫し。「肉汁天付うどん」のお膳を手に、オバちゃんがやってきました。
まず目を惹くのが、意外な麺の白さとその細さ。県内産の地粉、武蔵野うどん定番の農林61号の粉を全量使っているようなのだけど、 それにしては白っぽいような気がするのは、それこそ気の所為か。
肉汁はというと、豚ロースを使っていて、 脂浮いちゃってて欲しい派の自分にはこれまた品が良すぎるとも思う。
どれどれと箸に載せ、肉汁に浸して、啜る。野生派の武蔵野うどんは、ズバババっと啜る感じになるのだけれど(笑)、 これは、ツツツツルンってな品の良さ。 う〜む。
でもね、じゃぁ美味しくないかといえば、そんなことはまったくなくて、 添えてくれた”糧”や天ぷらとあわせて、美味しくいただいた。 武蔵野うどんとしてはやや傍流かなぁ、ということで。
むさし野の味、埼玉県産地粉使用のうどん専科「かしま」。県産うどん粉の仕入れルートがどうなっているか判らないけれど、 定期的な仕入れが容易いこととも思えない。 隠れた苦労があるのかもしれないね。
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「かしま」 所沢市上新井1-12-20 [Map] 04-2922-4651
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