震災の後、いち早く“復興かき”の仕組みを立ち上げるとともに、牡蠣の養殖再興を軸に東奔西走し続けているアイリンク社長斎藤さん。
“復興かき”は、2万口を上回る応募を積み上げて、フロートやロープやアンカーなどなどの資器材や種牡蠣ほか、三陸の牡蠣養殖の復活に必要な物、事に直接寄与している(→復興かき活動報告)。
既に幾つもの海で三陸の牡蠣養殖を再開し始めているのです。
震災からそろそろ一年を迎えようとする頃、嬉しい取り組みを知りました。
石巻で「かき小屋」の営業を始めるというのです。
その名を「渡波(わたのは)」。
石巻駅から石巻線を女川方面にふた駅めが渡波駅だ。仙台市内に前泊して、渡波に向かいます。 まだ仙石線が全線復旧に至っていないものの、 東北本線の小牛田(こごた)から石巻線に回る手がある。 訪れた前日に石巻-渡波間が開通してくれたのでした。
ディーゼルの振動に載せ、運んでくれたワンマン列車。
渡波駅を背にして真っ直ぐに海の方へと歩いて向かう。 女川街道を越えて、さらにそのまま真っ直ぐに。
するとその先に橋が見えてきました。 その橋が万石橋。
万石浦は、“カキじいさん”こと畠山重篤先生が著書「牡蠣礼賛」や「鉄は魔法つかい」で著しているように、”牡蠣養殖の父”と呼ばれる宮城新昌(かの料理研究家岸朝子さんの父上でもある)さんが、今行われている牡蠣の養殖法の元を開発する拠点としたところ。
橋を渡り切った辺りに幾連もの帆立の貝殻の壁がある。
その並び、コンビニのココストアの敷地伝いにみえるテント。 それが、かき小屋「渡波」。
ノートに人数を記入して、案内されたのは大きな冷蔵庫の前。
導かれた奥のテントも既にほぼ満席。
汁が飛んでもいいように横に向けつつ、殻の平らな面をまず下にして焼き網の上に載せる。
殻の隙間から汁が沸き出るを見計らって、ひっくり返す。
あああ、湯気を立てる牡蠣の身の美しさたるや。
ぬおおおおおおおおおおおお。
ぷにちゅるんとした食感とともに弾けた旨味が延髄に真っ直ぐ届く。
美味しさの鮮度が圧倒的に違う感じ。
熱気の篭るテントの外では、せっせと牡蠣の掃除をしてくれている。
絶滅さえ危惧された三陸の宮城の牡蠣を絶佳な美味しさと臨場感で愉しめる、 かき小屋「渡波(わたのは)」。
「渡波」 石巻市渡波字祝田75-5 [Map] 0225-24-5640 http://www.kakigoya.jp/
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お金の問題ではなく、現場に行く大切さと、そこまでのプロセスの大事さを感じる「カキ小屋」。
椎名誠氏の本でも、現場で食べるカキなどの食材の美味しさが多数登場しますが、写真があるとますます良くわかりますね・・・。
オーストリアでは淡水魚と肉類でも、ちょっと方向性が違うような・・・。こちらの国でも似たようなものを探してみたいと思いました。
Re:seppさま
足を運ばないと目の当たりにしないと実感できないことってやっぱり多いですね。なかなか容易ではありませんけど…。
美味しかった鱒の燻製、採れ立て焼き立てだったらまた違う魅力があるのかな?かな?