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新川バス停前の新店、
麺酒蔵「竹井幸彦」でランチした帰り掛け。
斜向かいのバス停の前にある「かんかん」の店先をじっと眺めました。
震災後一時期ずっとシャッターを閉めていた時期があって、そのまま閉めてしまうのじゃないかと心配していたのだけど、いつも通りシャッターを上げて営業している様子に安心して視線を離しました。
ところがその後、ナポちんから「かんかん」が閉店してしまうとのタレコミ情報が!
えええ、それってホント?
びっくりして翌週早速、駆け付けたおひる時。
ドアの硝子越しに、貼り紙が見つかりました。
九月末をもちまして、「かんかん」の定年とさせていただきます。
三十五年間本当に有難度う御座居いました。
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ああ、ホントなんだ。
“「かんかん」の定年”という件が一種の潔さを伴って響いてきます。
もう、理由も説明もいらないもんね。
ナポちんの指令は、「ナポリタンの大盛りで!」。
普通盛りでも精一杯なのは知ってるけれど、
きっともう最後だもの、嘘みたいにぺろんと食べれるよとそんな気になって、
マスターに「ナポリタン大」と囁くように。
きっと奥さんが鍋を煽るいるのであろう厨房から炒め音が溢れ漏れてくる。
今日は意外と時間がかかるなぁと思う頃、湯気とともに大盛りのお皿がやってきました。
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なはは、いいなぁやっぱり。
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シャツに撥ねるのも気にせず、味わい咀嚼を繰り返す。
粉チーズは控えめに、
玉葱の甘さとピーマンの青みを合いの手に食べ進みます。
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これがもしかしたら最後の「かんかん」ナポリタンかと思うと、きゅっと切なくなってくる。
だからちゃんと綺麗に平らげなければと、ゆっくりとでも着実に。
と、突然限界がきました(泣)。
ああ、健闘空しく、最後というのに残すことになってしまいました。
お持ち帰りできませんかとマスターに訊ねるも、容器がないんだよねー、と。
ああ、残しちゃってごめんなさい。
マスターにそう詫びて、また来ます、とも囁きます。
永きに亘り新川・八丁堀界隈のひる時空腹を十二分に満たしてくれてきた、
居酒屋「かんかん」。
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おつかれさま。ありがとう。
定年の9月末までに、何度かお邪魔します。
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「かんかん」
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