
毎年、桜の花が満開に近づく頃になると人通りが多くなる通りが茅場町にあります。
桜並木が両側を飾る通りなのだけど、その通りの名前は判らない。
鈴らん通りと交差する、鳥「宮川」のある通りと云えば判りやすいかもしれません。
今年もその桜の咲きっぷりや通りの景色を眺めつつ、桜色のアーチを潜り抜けました。
平成通りに至る手前で、その日のおひる処を見つけました。久々に、和食「しら田」へお邪魔です。
随分前にランチを止めていたらしきことがあって、それ以来訪れることがなかったのだけど、
今は鋭意営業中なのが店頭のお品書きからも判ります。

既にほぼ満員の店内は、
右手にテーブル席、左手に窓に向かうカウンター席。
壁でなく、路地に面した窓があるだけで、
おひとりさまにも居心地のいいカウンターになっています。

「焼魚ととん汁」にはじまるお品書きは、「あじたたき」などの魚料理ととん汁もしくはお造りとの組み合わせで構成されている。
まずは、「さばみそ煮とん汁」をいただきましょう。

お盆に載ってやってきた定食は、茶碗のご飯にそれよりも若干大きめのとん汁の碗、漬物の小皿にさば味噌煮の長皿。
おお、実にたっぷりとした豚汁だなぁと感心しながらごろごろと入った大根や人参牛蒡などなどの根菜や豚バラ肉に誘われます。

強過ぎない味つけに整えてあって、
はふほふとどんどん食べてもまだ出てくる大根が嬉しいぞ。
とん汁との組み合わせでない定食は、みそ汁がついてのるのだけど、
その味噌汁をとん汁に変更したい場合は、なんと+350円也。
それほどの具沢山たっぷりなお碗なのであります。
さて、もうひとつの主役、「さばみそ煮」。

鯖の切り身を包んでいるのは、
八丁味噌を思わせる、やや赤っぽくてとろみの強い味噌だれだ。

甘くなく、生姜をキッと利かせるよりも真っ直ぐな味噌の風味でいただく仕立ても乙なもの。
特Aこしひかりを使っているというご飯がどんどこいただけてしまいます。
ああ、ギンダラが食べたいなぁと思う時にはまさしく、「銀だらみそ漬ととん汁」を。


西京漬けとはやや趣の違う、みそ風味のしっかりした切り身。
ほろほろと脂が多いイメージのギンダラとも違うけれど、これはこれで悪くない。
醤油で煮付けたお魚が食べたいなぁと思うときには、
「かれい煮付ととん汁」なんて手もある。


これまた意外な、黒っぽい装いに一瞬戸惑うも、
決して煮詰まって黒ずんでいるのではない、と思う(笑)。
塩辛いのかなぁと試すように口にすると、そんなこともなく、これまたご飯をどこどこ進ませるオカズであります。
ふと、厨房の主は、名古屋方面の方かしらんなどと思ったりして。
番外には、なかなか人気の「とり唐揚げと小とん汁」なんてのも御座います。
おひるどきはいつも満席、茅場町の和食「しら田」。

きっと夜にも気の利いた酒肴と食事がいただけるのではないかな。
次の春には、花見酒と洒落込もう。
「しら田」
中央区日本橋茅場町2-3-8
[Map] 03-3661-8714
column/03130
ここの桜は地元民でないとあまり知られていないけれど、良いですよね・・。今年は例年より少し落ちましたが。しら田の昼食後、ちょっと贅沢できる日は隣でモンブランを買って帰宅します。
Re:うさぎさま
地味ながらもぱっと華やぐ時季がいいです。
そのまま八重洲に向かった高島屋や丸善あたりでは「さくら通り」と呼ぶようなのですけど、昭和通りと首都高で分断された、このあたりまでを指すものでないようですね。
近江屋さんというのでしょか、今度覗いてみようかな。
まさぴさん、両刀ですか。銀座にもありますけれど、こっちが好きです。秋は和栗との二種類になりますが、自分はスタンダードのほうが好きかな。
最近はどこかでまさぴさんとすれ違っているのでは?と思う店の被り方です(笑)。
Re:匿名さま
はい、酒呑むけれど、甘いのも嫌いじゃありません。
スイーツ、とか呼ぶとちょっとこばゆいですけどね(笑)。