三月から暦が替わって卯月となると、街中のお食事処のお品書きから牡蠣の文字が消えてしまう。
それは、なにかの約束事かのように途端に。
真牡蠣の旬は冬だというのが通り相場になっているし、市場での扱いとの兼ね合いもあるのでしょうね。
確かに旬の時季にいただくのが、旨くて鮮度も高くて安いに違いない。
それでも、4月になっても牡蠣料理を出してくれているお店を見つけると嬉しくなるのです。
場内はもとより、場外でも牡蠣料理が引けてしまった築地界隈。
4月早々、そんな中で、まだ可能性がありそうなお店にアプローチしてみました。
海幸橋に通じる筋にあるお食事処「東都グリル」。
久し振りに地下への階段をくだります。
市場関係者とお見受けする方々で賑わう店内の隅っこに空いたテーブル。
オカアさんに、まだ牡蠣料理ある?と訊ねると、あるわよ!とのお応え。
我が意を得たりっ、とばかりに「カキバター焼き定食」をお願いしました。
幾つ載っているのでしょう。
焼き目もふっくらとした牡蠣がたっぷりと盛られたお皿がやってきました。
檸檬をちょっぴりだけ搾って、そのまま口へ。
気取りのない滋味が醤油バターの風味に包まれて真っ直ぐに届きます。
途端にお隣のテーブルで麦酒をやっつけてるオヤジさんたちが羨ましく見えてくる。
ご飯もいいけどビールにもねと思わせるのは、牡蠣バターの真骨頂なのでしょう。
タルタルをちゃんと添えてくれていることにも歓心。
タルタルはカキフライばかりでなく、焼いた牡蠣にもマッチするのですね。
観光客の気配なき、築地場外のお食事処「東都グリル」。
「カキ鉄板焼き定食」もいただきたかったのだけど、
それはもしかして、次の時季までオアズケかな。
日本オイスター協会では、
カキ産地に光を!募金や
復興牡蠣オーナー制度でカキ産地支援を進めています。
口 関連記事:
お食事「東都グリル」 でバター醤油と牡蠣エキス合わせ技で迸る(08年02月)
「東都グリル」
中央区築地6-22-4 東水ビルB1F
[Map] 03-3542-2088
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