つきじろう師匠にお願いして一緒に築地場内巡りをしようと集合し、まずはやっぱり波除神社にお参りすることに。
御本社や獅子殿に手を合わせ、蛤石や鮟鱇塚、海老塚なぞの表情を拝む。
さあさあいざ場内へと鳥居を潜り出たところで初めて目に留めたのが、海老そば専門店「築地 えび金」の佇まいでありました。
その後、師匠が師匠たる注目を一気に浴びるようになんてまだ思いもしなかった(笑)、初冬の頃。
波除神社前へと「東都グリル」の看板の下を進みました。今日も海幸門から出入りするターレがパタパタと行き交っています。
券売機でポチと押したのは、メインタイトルであろうところの「海老そば」のボタン。
扉を開けば忽ち海老を起源とするようなの香ばしさの余韻に包まれます。
赤いどんぶりにたっぷりの浅葱にトッピングの岩海苔。
桜海老に揚げ葱も浮かんでいます。まずはやっぱり蓮華でスープを啜る。
おほほほ、成る程、海老の旨味が香ばしさとともにじっくりとそして嫌味なく滲み出る。
醤油の仕立ては、海老出汁を活かすように加減した感じが窺えてなかなかどうして喜ばしい。
どうやら甘海老の頭を想像以上にたっぷりと使っているらしい。
そんなスープに合わせた麺は、博多のそれや「伊藤」を思い出すようなしゃっきり細麺ストレート。麺にも甘さを思わせる芳ばしさを含んでいて、海老のスープによく合うなかなかの名コンビ。
なんと麺にもスープを煮出した後の出汁ガラを粉末にしたものを練り込んでいるらしい。
はてさて味噌ではどうなるだろうと「みそ海老そば」のランチタイム。「桜えび」のトッピングもお願いしました。
覗き込むようにしたスープは、透明感を失わない味噌仕立て。成る程、味噌の加減も海老出汁とのバランスにとることに注力した様子が伝わるもの。
「ど・みそ」の味噌ダレだったら味噌風味が勝ってしまいそう(笑)。
どちらかと訊かれれば、醤油の方がより海老出汁が活きているような気がするけれど、揚げ葱が意外な効果をはっきしていて味噌仕立ても遜色ありません。
その時お隣さんが食べていたのが、数量限定「まかない海老カレー」。一見するとそれは所謂おウチカレー。
どれどれと口に含むと、炒めた玉葱の優しい甘さが全体を支配する。
その中から無理矢理、海老の風味を探そうとするとそこはかとなく海老の香ばしさが時折顔を出すような、そうでもないような、そんな感じ(笑)。
ターレ行き交う波除神社前に海老そば専門店「築地 えび金」がある。暖簾には「登録商標」とあるけれど、それが店名に冠したものなのか、品名に冠したものなのか判り難い。
ただ、例えば「二代目けいすけ」あたりのことを考えても、「海老そば」の元祖には当たらないことはすぐ判る。
一般名称に近い「海老そば」が登録商標だとは考え難いので、「えび金」が登録商標なのでしょうね。
「築地 えび金」
中央区築地6-23-5 [Map] 03-5565-8553
http://www.ebikin.com