八丁堀の裏通りにひっそりとある、町の蕎麦屋。
八丁堀で蕎麦屋といえば、手打ちな「如月」「和月」や茶そばな「あさだ」に最近できた「茂助」とかもある。
立ち食いともなれば、
グヤ兄さんオススメの「ゆで太郎」や定番「小諸そば」も控えてる。
そんな中にあって、気張らず、構えず、どこか訥々とした風情で佇んでいるのが「永盛」だ。
いつもは、力のおそばとか「ざる」とか、の何気ないメニューが多いのだけど、
この日硝子越しに見つけた貼り紙にはこうあった。
「牡蠣そば800円」。
はじめました!とか、季節の!とか書かないのが、またよろしい(笑)。
覗く厨房では湯気が立っている。
同じような湯気を湛えてやってきた「牡蠣そば」。
三つ葉に白髪葱を散らし、柚子をちょん。
刻んだ海苔と一緒に牡蠣を頬張れば、いつもの濃いめのツユに浸った牡蠣の身のぷっくりと。
意外とツユがよく沁みていて、
海苔の磯っぽさと牡蠣との相性のよさに今更ながら驚いたりして。
そばそのものはいつもの蕎麦だけど、ツユには牡蠣の出汁も滲んでいい感じだ。
お稲荷さんをひとつだけ、いただきましょう。
下町っくに濃い味のお揚げがらしくて、いい。
八丁堀のいつもの町場蕎麦、「永盛(ながもり)」。
なかなか蕎麦屋の暖簾らしい店名だと思っていたので、壁に掛かった額の調理師免許証を意外な面持ちで見上げました。
「永盛」というのはご主人のお名前だったのですね。
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「永盛」
中央区八丁堀3-14-2 東八重洲シティービル1F
[Map] 03-3551-8072
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