歌舞伎町のシンボル、コマ劇場がその歴史を閉じたと聞いたのはいつのことだったかな。
演歌の殿堂にはついぞ、足を踏み入れることがありませんでした。
学生の頃にはそれでも、徒党を組んで歩くこともあった旧コマ劇場周辺の歓楽街。
随分と縁遠くなってきちゃった界隈を久々に訪れました。
コマ裏手の酒屋「信濃屋」には何度も世話になったよなぁと懐かしく店頭を眺めながらその先へ進み、角のビルが今夜の目的地。
「みやこんじょ」と呼ぶ居酒屋だ。
地階へ降りると早くもざわざわとした賑わいが漏れてくる。
カウンターで、と聞いていたものの、案内されたのは長ーいテーブルの真ん中辺り。
テーブルを挟んで腰掛けて、ということになりました。
ジョッキがやってきました。
「角」ですもの、ジョッキは勿論、亀甲デザイン。
昔からウイスキーを舐めていたオジサンたちは、角瓶のインセンティブで同じ亀甲模様のロックグラスを欲しがったものです。
そのジョッキでシュワシュワーと炭酸の泡が踊る。
サントリーの炭酸といえば、350mlとかのソーダを思い浮かべるけれど、「角ハイボール」では、氷を十分に入れたジョッキに注いだところでシュワシュワが心地よく楽しめるように、通常よりも強力な炭酸を使った角ハイが直接タワーから注ぎ出るンですと。
そういえば以前、「Dハイ」なんてなかったけ?なんて話になる。
そうか、「角ハイボール」は「Dハイ(でっかいハイボール)」の延長線上にあるのかもね、なんて云いながら、シュワシュワー(笑)。
そんな「角ハイボール」のお供はというと、宮崎界隈の郷土料理の顔を見せるツマミたち。
「きびなごの刺身」を生姜醤油でぺろっといっただき、
続いて迎えた「砂ズリの直火焼き」がまたイケる。
サクーっと受け止める絶妙の歯応えと甘辛く香ばしい仕立てが素朴にニクイ。
と、照明が落ちて、司会者風のマイクが「今月の誕生日の」と名前を叫び、それに応じてあちこちからにこやかにそして少し照れ臭そうにスポットライトの下に集まっていく。
頭上のミラーボールが回り、ハッピーバースデーをがなるマイク。
勝手を知らないまま、ハッピーバースデー合唱の渦にのまれて戸惑うオヤジふたり(笑)。
予約の時に誕生月のひとはいないか訊かれたのはこのためだったンだね。
気を取り直して、「角ハイボール」のお代わり。
ちょっぴり甘くてフルーティなのがスキ!というおねーさんにおススメな角ハイだ。
思わずぐいーっと呑めちゃうので、呑めちゃう淑女がぐいーっと呑んでもそれはそれで、あり(笑)。
メニューを睨んで、「がね」ってナニ?と訊くと、掻き揚げみたいなもんですよ、と云うので、そのままお願いすると、やってきたのはそそり立つように触手を伸ばすようにしたフリッター状の揚げ物。
厚みがしっかりあって、軽やかな揚げ口といよりは、お腹にしっかりきそうな粉モンジャンルか。
オリジナルからもう一杯と、その名も「愛の角瓶スコール」。
都城からやってきた「愛のスコール」と呼ぶ乳性炭酸飲料と角ハイのコラボだ。
角瓶にもそれなりに親しんできた身としては、角の風味が引っ込んじゃってるのがちょっと切なくて、再びデフォルト角ハイをお代わりしたりして(笑)。
そうそう、「都城しいたけ炒め」がなかなか旨い。
ふっくらと肉厚な椎茸とベーコンの脂の名コンビはなんだかズルイ。
またまた、つつつつつーっとジョッキが空いてしまうでないの。
おお、そふいふのもあるのかぁと山崎12年の「プレミアムハイボール」。
column/02842 @5,700-

こんにちは!
「みやこんじょ」はしばらくご無沙汰してますが、大好きなお店です。マスターは飲んでばかりですし(笑)
ここに来るとついつい飲みすぎてしまい、歌舞伎町で危険な目に数回遭っていますが、それでもまた行きたいなと思わせてくれる料理とお酒があるのは素敵です。
近々また行こうかな。
Re:somenmanさま
ちょうど入口のところで、イラストにそっくりのオッチャンが声を掛けてくれたので、イラストを指さして「あれあれ?」って。
”飲んでばかりですし”が容易に想像できました(笑)。
まだまだ気になる郷土料理があるけど、呑み過ぎないようにしなくっちゃ、ですね。