遡る、とある冬の日。
カレー+アルファ、そんな気分になった。
中目黒から寒空の山手通りをトコトコ歩いた。
そして、やっとこさ辿り着いたら定休日だった(笑)のが、「ムッシュヨースケ」です。
改め本日は、カレーと云えばの華麗叫子さんにご一緒願っての初訪問です。
さぁて、ムッシュはどこかな?
ドアを押し開くと、テーブルがほとんど埋まっている。
足回りよくはないのに、なかなかの人気であります。
「ムッシュ・ヨースケ」は、カレーも供するフレンチビストロだという。
ランチのメニューには、スープとカレーとコーヒー・紅茶の「ランチセット」と、そこへオードブルとデザートを組み合わせた「おすすめランチコース」があります。
やっぱね、と後者を選んで、ボクだけハートランド(笑)。
注文を受けてくれた毬栗頭の小僧さん風ホール担当が初々しくて可愛い、と叫子さん。
と、今度はオードブルのお皿を手にしたおねえさんが、登場。
お皿を置きかけて、あ、ゴメンナサイと厨房方向へ戻る。
ん?なにが起こった?ん?
お魚らしきものを含む三品のオードブルをチラ見して、のオアズケ状態。
きっと単にテーブルを間違えたご愛嬌なのだけど、届いたお皿にはお魚らしき姿はなく、代わりに蛍烏賊が寄り添うように横たわっていらっしゃる。オードブルも一期一会だ。
その下に控えるは、ホワイトアスパラ。
ホタルイカ→アスパラ→ホタルイカ→アスパラ、と繰り返してそれぞれの食材の風味と食感のスパイラル、それを繋ぐサフランのソースの妙を愉しむ。蛍烏賊に替わってよかった、かも(笑)。
蕩けるように仕立てた茄子とズッキーニでトマトを挟んだコンポテも佳いけれど、コロンと可愛らしい球形にしたキャベツ包みもまた、いい。
春モノのしかも真ん中辺りの柔らかい葉っぱを使いました的キャベツに、刻んだ仔羊とフォアグラを詰め包んでいるのです。ラム好きには嬉しいなぁ、旨いなぁ。
選んだスープは、じゃが芋のスープ。
ご存知ヴィシソワーズといえば大好きな冷製スープのひとつだけど、「温かいのか冷たいの、どちらでも」と先の毬栗青年。
「へ~、温かいのも面白いかも~」と前者をいただく。
ほの甘く思わせる素直なとろみの飲み口に、ほほ~と思いながら、あの凛と澄んだ魅力は冷製にしてこそのものだと再認識させてくれる。
なんだか街角のレストランとは明快に一線を画すオードブルのお皿やスープにニコニコしちゃって、こうなるとグラスのワインをいただいて、次のメインはお魚かお肉か、って勢いになる。
でもね。そこへすっと届けられたのは、ライスに素揚げした野菜たちやキノコや薄切りバゲットを立体的に盛りつけたお皿。そして、そこへ添えられる大判のココットのような器の「じっくり煮込んだビーフカレー」なんだ。
それらトッピングに意匠を感じて、無造作にカレーを注ぎ載せるのに躊躇する。
「かけちゃっていいでしょうか?」。
お許しをいただいて(笑)から、一気に回しかけ、スプーンを動かす。
コク味でありながら、所謂欧風カレーにありがちな炒めた小麦粉のベタツキがなく、品のいい酸味が輪郭をつくってくる。ほほ~ぉ。
お向かいの「黒豚ロースのカツカレー」も、おいちそう。
デザートに、「マンゴーのババロア」。
繊細ななめらかさのババロアは、マンゴーの魅惑を真っ直ぐ示す。そこへシャーベットが清涼感を挿す。恥ずかしくも、止まらずペロンと舐めちゃうのですよ。
2階にはムッシュのマダムが営むというパスタ&ワインの「マダム キコ」。
でも、再び1階のテーブルに夜に来て、ワイン呑み呑み今日いただいたオードブルのその先を知りたい、そうも思っちゃうな。
口今日のご同席多謝:
「ゴージャスカレー姉妹」の華麗叫子さま
「ムッシュ・ヨースケ」 目黒区青葉台3-21-13バルビゾン45 03-3716-5999
http://www.yosuque.com/
column/02576
私もホタルイカでよかったと思いました(笑)
オードブルは本格的で、
でも気取らずスッとフレンドリーで、
赤ちゃんを連れた若い夫婦が多かったのも頷ける空間でしたね!
Re;華麗叫子さま
あ、ファンキーな髪型の赤ちゃん(笑)。
肩肘張らずに、でも背筋のシャンとした、でもアットホームな、そんな魅力がありますねっ。
大きすぎず、狭すぎずのスペースも好みです。
ご一緒ありがとね~。