環状道路沿いのマンション1階という、
どこにでも見掛けそうなシチュエーションの小料理屋的居酒屋さんに寄ってみました。
「わか」と読むようです。
定石通りカウンターがあり、奥にテーブルが覗けます。
ご夫婦なのかは判りませんが、カウンター越しの物腰の柔らかなご主人と客席側を受け持つ女性とで切り盛りされているようです。
ちょいと呑んじゃぉ、という魂胆でお品書きを拝み見る。
筆ペンで記したらしき本日のおすすめの一番下に見つけたのが、「新生姜の煮びたし」。
生姜を煮浸しにしちゃった酒肴って初めてだ。
見かけは、地味な色合いの何気ない小鉢。
お揚げと一緒に口に運べば、あは、確かに生姜だ(当たり前か)。生姜のほの辛さが時折ふっと顔をだしつつ、しゃくしゃくとした歯触りも残している。お通し的口開きには小粋かもね。
春の到来を思わすのが「のびるとタラの芽天ぷら」。
素直に塩でいただけば、こちらも、しゃくっとした噛み応えとともに、ほの苦いような春の息吹がふっとする。お銚子、いただいちゃおうかな。
一見揚げ出し豆腐のように見えるのは、さもありなんの「生麩の揚げ出し」。
ちょっと醤油が強すぎるけど、ん、ま、ゆるゆると。
ちょいと、のつもりなので、ここで早くも〆に入る。
本日おすすめの中では唯一のお食事系「あじ棒寿司」をいただきます。
棒ずしというよりは、手鞠ずしと呼んだほうが通りのよさそうな可愛いサイズに纏めてある。ほいっと口に放り込めば、およそ一瞬に弾ける鰺と酢飯の小宇宙。
肩肘張らないながらも、季節季節の食材を実直な工夫で何気にちょっと気の利いた肴にしてくれる環七沿い「和華」。また、ちょいと、お寄りします。
「和華」 大田区上池台1-44-1 03-3727-2075
http://www9.ocn.ne.jp/~waka2000/
column/02546