![towershita.jpg](https://ishouari.com/060727/towershita.jpg)
「東京カレンダー」の誌面から企画が派生したカタチで生まれたNTV「東京ワンダーホテル」。
そしてその続編にあたる「東京ワンダーツアーズ」の舞台のひとつになったのが、「タワシタ」です。
「野田岩」近くの歩道橋下でタクシーを降り、
脇道からふと見上げれば、
笑っちゃうぐらいに眼前に迫る東京タワー。
心光院という寺院の前であてずっぽうにビルの2Fを見上げると、硝子越しに飲食店らしき様子が覗ける。
看板のない店「タワシタ」が見つかりました。
案内されたテーブルは、さっきのタワーを再度見上げる窓際の席。
「タワシタ」の特等席ということになるね。
この借景
![](https://ishouari.com/060727/towershita01-thumb.jpg)
をダイナミックなものにするために、窓面はオープンにしている。
事務所仕様のフロアをレストランに仕立てた隠れ家も、それゆえ閉ざされ感も怪しさもないスペースになっているんだ。
シャンパンで口開き。
がっしりとした木の装丁に水彩画で表現されたメニュー
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も「タワシタ」のエッセンス。
ところが、メニューの変更に水彩画のページの準備が追い付いていないところがある。
描き手に依存するところがあるので、そういうこともあるかもね。
おまかせもできるそうだけど、特にコースの設定はなく、プリフィクスなスタイル。
まず前菜として「馬を味わいつくすカルパッチョ」。
コラーゲンの塊りのようなタテガミやロースなどの部位が、
茗荷や浅葱と一緒に鏤められている。
塗したタレがいい
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。
ピノ・ノワールの「Marsannay Rouge 1999 Louis Jadot」
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をグラスに、
「ホルモンのトマト炒め」
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「色々野菜のラタトゥイユグラタン」
![](https://ishouari.com/060727/towershita06-thumb.jpg)
を。
火を入れ過ぎないトリッパの食感がトマトソースに馴染んで、悪くない。
メインになったのが「豚すね肉の半日煮込み、ラビゴットソース」。
蕩けてグズグズになる寸前のすね肉の、圧倒するようなボリューム感をバルサミコ系統の酸味の利いたソースが随分と軽くしている
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。
部分的に塗られていたマスタードは余計かもね…。
ふう。早くも満腹になってしまった。
それでも好物のマンゴーのシャーベットをあしらったデザート
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は食べれてしまうというのは、これが所謂”別腹”か?(笑)。
ふと振り返ればワイワイガヤガヤとした満席の店内
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。
しかも90%UPの女性率に気がついて急に肩身が狭くなったりする。
小山薫堂氏や企画の関係者、そして芸能人が隠れ家利用で一巡する過程は過ぎて、
なんだかもうメジャー女性誌各誌に載ってしまったかのような情況にも映る。
ううむ。
帰り際、マネージャーらしき人物(「AZABUハウス」出身だという佐藤氏?)が、
「いつもはこんなじゃないのですが、すいません」と詫びてくれた。
客筋を選べない。
そんな飲食店の宿命の端緒が早くも訪れているのかもしれません。
「タワシタ」
港区東麻布1-9-3 2F [Map]
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