今日は食べるぞと、いそいそと炎天下の並木通りを「ひょうたん屋」へ向かう。
まだ空席待ちがないのに安堵して、焼台の前の席へと滑り込みました。
お昼のみの「並」、そして「中」「上」「特上」とある中から、「中!」とおばちゃんに声を掛けます。
目の前のトレーには、焼きを待つ串に刺された鰻たち。煙を上げながら次々と焼き上げられていきます。
あれ?。そう云えば蒸してる様子がない。
江戸前の鰻といえば、焼きと蒸しを併用して仕上げるのが一般的とされているけれど、こちらではどうやらその”蒸す”工程は施さない仕様のようだ。
お隣のしっかり左右から蒲焼がはみ出した「特上」を横目にしつつ、「中」のお重を受け取りました。
山椒をちょっと振ってから、箸で千切った身を食む。
おっ。蒸し上げてふんわり柔らかいよりも、しっかりとした鰻の身の醍醐味を味わえるようで、また香ばしさが際立ち、美味しい。
東で捕れる鰻が西の鰻に比べて皮目が堅いために蒸すようになってるようだけど、こうしてみると蒸さない方が断然いい感じ。鰻そのものの選別もそのように配慮されているのでしょう。
甘くなくさらりとしつつ旨味を孕んだタレも、そしてご飯も、いいね。
お愛想を済ませて外にでると、やはり10人越えの空席待ちの列ができていました。
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うなぎ「ひょうたん屋」6丁目店の「うな丼」
「ひょうたん屋」 中央区銀座1-5-13 03-3561-5615
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