手打そばうどん「あさぎり」でゆっくりおひるの鴨せいろ北軽井沢嬬恋のひと時

asagiriそれは、この夏の文月のこと。
軽井沢本通り沿いに移転していた薪窯ピザの店「enboca」を後にしたご一行さまは、当然のように軽井沢銀座の散策へと洒落込みます。
これは欠かせないと「ミカド珈琲」の軽井沢旧道店の店先で買い求めた「モカソフト」を手に通りをぷらぷら。
通りの店々を冷やかしたり、天皇皇后両陛下縁のテニスコートを眺めてからジャムの「沢屋」でお買い物。
観光会館でひと休みしてから「ブランジェ浅野屋」の本店で食料の買出しなんかして。

駐車場に戻って乗り込んだクルマは、
まだ日本では数少ないと云われる、
ラウンドアバウト(環状交差点)を通り抜け、
中山道へと戻ってきました。

そのままバイパスまで抜けて、
皆の御用達の大型スーパー「ツルヤ」で、
お約束の買い出しタイム。
そこから中軽駅の脇を通って、
いつの間にか日本ロマンチック街道なんて呼ばれている道を、
一路北へと向かいます。

白糸の滝に至る有料道路との合流点、
峠の茶屋から鬼押ハイウェーをするすると進み、
浅間山の裾野を左手にしながらさらに北上。
とある別荘地へと辿り着きました。

ゲートを開けて別荘地内に侵入し、
運んでくれたクルマを敷地内に乗り入れる。asagiri01asagiri02片開きの窓を開け放って、
別荘内の湿気た空気を解き放ちましょう。
あ、因みにこの別荘も素敵なクルマも、
ワタシのものではありません(笑)。

此処に夏場に来るのは随分と久し振り。
すこぉし冷んやりした気配の清らかな空気が、
やっぱり心地いい。asagiri03ウッドデッキのテラスに椅子を持ち出して、
早めの麦酒でも嗜みましょか(笑)。

牌を取り出して、
いざ囲みましょうなんて悪戯してみたものの、
そんなことに興じる時間に充てるなんて、ここでは勿体ない。asagiri04バーベキューの炭でもゆっくり熾しましょう。

まったり過ごした別荘の夜が明けて、
朝の散策と朝風呂の後には、またまったり(笑)。
おひるは近くの蕎麦屋さんに出掛けることにしました。

今や懐かしきゴルフコースの脇を下り行く。
パルコール嬬恋は、
ご無沙汰しているうちに名前も変わってしまったようで、
今は北軽井沢嬬恋ゴルフコースとなっている。
そうそう、軽井沢と云ってしまうことが多いものの、
軽井沢の北側をぐんぐん登ってきたこの辺りは実は嬬恋地域。
強いて云えば、北軽井沢と呼ぶのが相応しい。
よく通ったパルコールのゲレンデは、
今どうなっているのでしょう。

そんなことも一瞬つらっと考えているうちに、
ご近所蕎麦屋さんに辿り着く。asagiri05木々に埋もれないように大きな看板を立ててはいるものの、
平屋建ての店舗に白い暖簾だけを下げた、
媚びることのない佇まいがいい。

硝子戸に囲まれた打ち場を横目にこんにちは。asagiri06ゆったりとした空気の漂う店内は、
親仁さんおひとりで切り盛りされているのかもしれません。
限定と記された「かもせいろ」をお願いしました。

二八くらいの割合でしょか。asagiri07asagiri08求道系拘りにして少量高価なジャンルの蕎麦ではなく、
日常的な装いを潔く思う一枚のせいろであります。

合鴨の脂が乳化しかけた汁も悪くない。
汁に浮かべた炙った葱の芳ばしさもいい。asagiri09asagiri10うんうん云いながらあっという間に平らげてしまい、
ナニがっついてるの、ゆったり食べられないの?と、
窘められてしまいました。
面目御座いません(笑)。

汁椀とは別に添えてくれたお猪口で、
蕎麦湯をゆっくりいただきましょう。

日本ロマンチック街道とも呼ばれるらしい鬼押ハイウエーから、
長野街道へと抜ける道沿いに手打そばうどんの店「あさぎり」はある。asagiri11白い暖簾を振り返りながら、
朝霧に包まれた仄暗い朝からせっせと蕎麦打つ、
そんなご主人の姿をふと想像したりいたします。

「あさぎり」
群馬県吾妻郡嬬恋村大字大笹2185-10 [Map] 0279-96-2705

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