
如何にも愛宕「港屋」バリの「肉そば」「鶏そば」を供してくれていた、八丁堀・桜橋の「アマンシオ」。
そこそこの集客を続けているものと思っていたら、いつの間にかつけ麺の店に変貌しているのを見つけて驚いたことを思い出す。
その「つけ麺 田多森」もあっという間になくなって。
暫く寂しい表情だったテナントに暖簾が掛かったのは確か、10年12月頃のことでした。
店の名を「八丁堀 茂助」。

全般にアバンギャルドな佇まいだった内外装も黒板を回したファサードが代表するように、
落ち着いた雰囲気へと進化を遂げていました。
出汁の匂いがふふんと漂う店内でいただく手打ちの蕎麦。

お隣の武蔵野うどん「福福」と並んで、
お気軽に真っ当にいただる饂飩と蕎麦の店が揃ったなぁと思ったものです。

「肉そば」なんてのもあって、
それは豚肉の入ったピリ辛のつけ汁でいただく二八そばなのでありました。
ところが、そう思いつつも桜橋界隈に足を向けない裡に、なにやら様子が変わってる。
まず、店の前に黒い豚がいる(笑)!
堂々と胴体に「薩摩黒豚」と標した黒い豚のモニュメントは、鼻先を金色に飾っています。

また、別の店に変わってしまったのかと思うも、店の名は「茂助」のまま。
「八丁堀」と謳う代わりに、「薩摩黒豚」を代名詞に据えているようです。
へーと思いながら暖簾を潜ると正面に、お品書きが見つかります。
ラインナップは、「薩摩黒豚そば」に「鶏そば」、そして「もりそば」「ざるそば」。
まずは、店の名を冠した「薩摩黒豚そば」からいただくことに。
すると、タレの辛さは大丈夫ですか?と訊かれる。
あれ?辛いタレの蕎麦なんだ?と思いつつ、多分大丈夫と返答して、
お冷用のそば猪口を受け取ります。
カウンターの隅に陣取って見上げる壁には、大きく薩摩の国のアピール。

「薩摩黒豚そば」のお膳がやってきました。
あれあれあれ?
器や盛り具合は違えど、これはまさに、
いつぞやの「アマンシオ」の再来ではありませんか!

大量の刻み海苔と湯掻いた黒豚と一緒によいしょと麺を引っ張り上げて、
明らかにラー油の浮かぶ醤油色の汁にどっぷしと浸します。
挽きぐるみ系の黒っぽい蕎麦であるところも、あの感じ。
わしわしと喰らいます。
つけ汁は、見た目通りの濃い味&辛味くっきり。
麺のボリュームも例によって、たっぷり。
大盛りのお世話になることはないでしょう。


途中からは、ご自由にどうぞの生玉子をふたつ割って溶いたり、揚げ玉を投入したりして、
そんな変化も愉しみつつ完食です。
ふー、満腹(笑)。
それじゃぁ、「鶏そば」はどうでしょうと別のお昼どき。

パッと見は同じようですが、まず違うのが、
「黒豚そば」つけ汁が醤油仕様であるのに対して、
「鶏そば」のつけ汁は、鶏がら温ったか塩味仕立てという点。
鶏肉が麺へのトッピングではなくて、
つけ汁の中にごろごろと入っているのも対象的なところでしょうか。
とは云っても、どちらも辛いつけ汁で、ボリュームしっかり。
全体的な印象には余り差異がありません。


鶏肉をやや細長く刻んでくれると、
麺と一緒にわしわし喰らう感じが増して、いいんだけどなぁ。
八丁堀から薩摩を冠に、
正調そばの店から港屋系そばの店に転じた薩摩黒豚そば「茂助」。

「薩摩の国」をモチーフにしているのは、
単に最上級の薩摩黒豚をキーアイテムにしているからなのか、
それとも鹿児島に縁があるからなのでしょうか。
そして、以前の「アマンシオ」、そして「港屋」との関係や如何に。
口関連記事:
ソバール「アマンシオ」で 冷たい汁の肉そば温か汁で鶏そば(09年04月)
「茂助」
中央区八丁堀3-17-16
[Map] 03-3553-8551
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column/03149