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パスタ「AMBER」で ナイフ手に喰らうお好み焼き的ピカタ風スパ
これまたお久し振りに、八丁堀古参喫茶店のひとつ「アンバー」でランチ。
スタンド看板にもファサードのテントにも、カラオケパブと謳ってあって、夜にはそんな雰囲気の店へと変貌する模様。
オバチャンとオッチャンが迎えるやや暗がりの店内には、その残滓とも思える空気が漂っています。
煙草販売コーナーのすぐ裏手のテーブルに落ち着いて、なんだっけと、かつての定番メニューを探します。そうそう、「ピカタ風スパゲティ」。
お好み焼き風、と補足されている創作スパを食べに、何度も足を運んだことを思い出します。
知らないヒトは届いたお皿を見て、え?なに?とちょっとヒクかもしれませんが、
これが「AMBER」の「ピカタ風」。どろどろとしたトマト系のソースがたっぷりと全面にかけられていて、およそ麺すら見えない。
そして、何故にナイフが添えられているのかというと、このパスタ。
ナイフで切っては食べ、切っては喰らうという、不思議タイプのパスタなのだ。
久々にどれどれとナイフを入れると、思い出に違わぬ断面をみせる。お好み焼き風と謳うのは、玉子主体の生地で麺を和え、包んで、それをそのまま焼いてしまうから。
そうは云っても、麺を生地にのっける広島焼き風お好み焼きとは随分と違う訳でして、云い得て妙のピカタ風、なんだけどね(笑)。
その、お好み焼き風な生地にぎっしり麺のつまった香ばしき塊に、かかったソースがまた面白い。
トマトの酸味もやや遠くに感じさせるものの、基調はどろっとクリーミー。
その、生地に負けない量感がジャンクな嗜好を喜ばすのですねー。
うー、喰った喰った(笑)。
「アンバー」のメニューには、赤文字リコメンドの品が他にもあって、
店の名を冠しているのが「アンバー風スパゲティ」。
なんだっけ?と説明を読むと、「お醤油としょうが風味」とある。
そうか、Gingerなスパゲティかとニヤつきながらお願いすると、これがなんともシンプルなお皿。所々に玉葱、ピーマン、ベーコンの欠片が覗くものの、あとは一本調子で生姜風味醤油味で黙々と啜る感じのパスタであります。
この具材がありなら、そのままケチャップ仕立てにする方向でと考えるに、当然「ナポリタン」もあるよねとメニューの上に目線を行き来させるものの、見つからない。
「あら?できるわよ」なんて応えを期待しつつ、オバチャンに「ナポリタン、できません?」と訊くと、
ちょっと意外そうな困った顔をして、
「ナポリタンはやってないのよねー、アラビアータならあるのよー」と仰る。
いや、そーじゃないんだけどなぁー。
このメニュー構成には、ナポリタンがないと画竜点睛を欠くってなもん(笑)だけど、どうしてなんだろうなどと考えながら、「アラビアータ」を啜るのでありました。
10年一日の如く変わらない、そんな気にさせる八丁堀「アンバー」。これからもきっと、思い出したように「ピカタスパ」をいただきに寄ると思います。
今度は、”琥珀”と店の名をつけたその意味合いを訊いてみようかな。
口関連記事:COFFEE SHOP「AMBER」で スパゲッティーピカタ風他知らぬお皿(03年03月)
「AMBER」 中央区八丁堀2-19-10 [Map] 03-3553-3930