京都「イノダコーヒ」四条で 銀の蓋つきイタリアンも京の朝

inoda_b1.jpg四条烏丸の大丸近く。 証券ビルの地下にも「イノダコーヒ」がある。 B1、B2と二層に亘って同じコーヒーショップを展開するっていうのも珍しいのじゃないかな。 リニューアルしたというB2はまだ開店前ゆえB1へ。 ビル内の店舗なので、堺町三条の本店のような情緒は望むべくもないけれど、ゆったり落ち着いた雰囲気にその片鱗があるのかもしれません。
きっともうナポさんも食べてるのだろうなぁと思いつつ、お願いしたのは「イタリアン」。 奥の厨房とやや距離があるからか、まな板を包丁で叩く音は聞こえてくるものの、炒め音は耳に届きません。 意外と時間掛かってるかもと思い始めたところに「お待たせしましました~」。 銀のトレーを手にしたオネイサンは、その上に載ったお皿からパカリと蓋を外す。inoda_b1_01.jpgふーっと立ち上る湯気。 銀の蓋つきナポっていうのも珍しいのじゃないかなぁ(笑)。 ルックスは、まるでナポリタン。 フォークくるくるして啜れば、とろんとしたトマトソースに包まれたやや太めの麺が柔らかい歯ごたえで唇を汚す。 inoda_b1_02.jpginoda_b1_03.jpg ピーマンに玉葱にマッシュルームにベーコンに。 「イタリアン」と呼んではいるけど、紛う事なきナポリタンだ。 それもシャツに飛ばない系のね。 上野玲著「ナポリタン」では、昭和30年代にマ・マーマカロニが売り出したパスタが、関東で「ナポリタン」、関西で「イタリアン」という商品名で売り出していたらしいことが異なる呼称になっていることの主因なのではないか、としているぞ。 inoda_b1_04.jpgそして、「イノダコーヒ」といえばやっぱり「アラビアの真珠」。 小さめ角砂糖がティースプーンの上に用意されていて、はじめは砂糖を入れずに飲んでみる。 すっきりとしながら深いコクとほろ苦さ。 これもいいけど、甘くしちゃうのが「アラビアの真珠」本来の飲み方のような気もするな。 京都市内に7店舗あるという、「イノダコーヒ」。 洛中には、古民家を改装した喫茶や地元民犇めく味わい濃いぃお店も点在しているという。 「瓢亭別館」で鶉がゆもいいけれど、こんな風に色々な表情をみせる喫茶店ではんなり、というのも京の朝の過ごし方のひとつなんだろね。 口関連記事:京・南禅寺畔「瓢亭」で冬の名物鶉がゆ旦那衆の夜遊びの残り香(09年02月) 「イノダコーヒ」四条支店B1 京都市下京区四条通東洞院東入る立売西町66 京都証券ビルB1F [Map] 075-221-2604 http://www.inoda-coffee.co.jp/ 
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