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ポルトガル料理「Vila Madalena」で バカリャウとカタプラーナ
西麻布の交差点から表参道の方角に折れ入る、
裏手の道。
そうそう、ちょうど「ウォッカ・トニック」の少し手前辺り。
右手のやや奥まったところに緑赤二色の旗を掲げたお店があります。
そちらが今宵のお食事処、「ヴィラ マダレナ」。
ポルトガル料理のレストランだ。「Sagres」あたりのビールか、シェリーのような食前酒から始めるのがひとまずと思うところを、
訊けば微発泡のワインがあるという。
その名が示す「緑のワイン」「若いワイン」の産地が、「Vinho Verde(ヴィーニョ・ヴェルデ)」。
スペインとの国境にも面したポルトガル北部のDOC地域から届いたワインのひとつ、
「Casal Garcia」を選んでみました。
「緑のワイン」の連想にも違和感のないボトルの滴は、フレッシュなフルーティさと柔らかな酸味でヤバイくらい呑み口がいい。ククーって呑めてしまいそう。
お通しの三種のパテでも、ククーってね(笑)。
テーブルに敷いたマップでワインの産地を案内してくれていて、その右側には、「日本語になったポルトガル語」が紹介されている。
カステラや金平糖、天麩羅がそうだとうは知ってたけど、バッテラや飛竜頭(がんもどき)の語源だったとは知らなかったな。
あと、たーんとお食べ!のたんと(tanto)もね。
まずは、メニュー筆頭の「ポルトガル産オイルサーディン ベーコンオイル煮」。自身の脂もたっぷりな鰯の風味とベーコンの燻製風味がよく合うのだね。
こうやって熟れ熟れトマトと煮ても、一緒に炒めてもイケテるコンビになりそうだ。
メニューの左ページには、前菜、サラダに続いて、「Bacalhau(バカリャウ)」という章がある。
バカリャウとは塩鱈の干物のことで、ポルトガルを代表する料理のひとつがそのバカリャウを使った料理なんだという。
4種類が並ぶバカリャウ料理から選んだのが、
「バカリャウとジャガイモのクリーム煮 グラタン仕立て」。凝縮した鱈の旨味と塩加減をクリームソースが包み込むようにして、いい。
木挽町ビストロ「Vivienne」の「塩ダラのグラタン」に添えてあった”ポルトガル風”は、このことを意味していたンだね。
そして、ポルトガル料理のもうひとつの名物というのが、「Cataplana(カタプラーナ)」。
ポルトガル南部、アルガルヴェ地方の名物料理なんだという。
メニューには、「魚介のカタプラーナ」と「色々お肉のカタプラーナ」とがあって、
どうやら鍋料理のよう。
ボリュームどうかなと訊ねたら、厨房の壁を指差して云うは、「あの鍋です」。
カタプラーナ鍋と呼ぶ銅製の打ち出し鍋は、口径も大きく、
ふっくらしたフォルムは余裕のボリューム感。
ふたりで食べ切れるか心配が過ぎりながらも、折角なのでと(笑)、魚介の鍋をお願いします。
どーんと登場の銅の鍋。
ぱかりと開けば、溢れ出る湯気とローリエの香気を含む堪らん匂い香り。
そして、豪勢な魚介たちが全貌をみせました。
出汁たっぷりの浅蜊を次々しゃぶり、大胆なカットの蛸足の意外な柔らかさに愕き、ぶつ切りの烏賊をわしわし、そして渡り蟹を千切るように割ってはエキスをちゅーちゅー、伊勢海老の白身をペロンと味噌を再びちゅーちゅーと(笑)。やっぱり4人ぐらいで挑むのが丁度いいよねと笑いながら、鍋の底。
すっかり膨らんじゃったお腹を擦りながらスタッフに声を掛けたのは、この「魚介のカタプラーナ」では、残ったスープでリゾットかパン粥を作ってくれるから。
パン粥の経験が乏しいので面白がってパン粥を。
魚介エキスをすっかり吸い込んだパンが玉子の黄身を囲んでる。
またまたちゅーっと啜れば、濃厚な旨味風味。
ああ、完全に満腹なのがどれほど口惜しいことか。
パン粥にする方がやや重くなるようにも思えて、この場合、リゾットにしてもらうのが正解だったかもしれません。
ただもうこのまま倒れるように眠りたい充足感にはやっぱり、バーブティー。
野生ラベンダーのはちみつ、クマちゃんはちみつを添えてくれました。
西麻布に潜むポルトガル料理の店「ヴィラ マダレナ」は、空席なしの大人気。マダレナって何処のことだろと調べてみると、大西洋に浮かぶマデイラ諸島の中のPICOという島の町の名がMadalena。
そんな由来で正解か確かめに、またお邪魔しなくっちゃ。
今度は1テーブル4名さま、でね(笑)。
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「Vila Madalena」 港区西麻布2-24-17 ポケットパークビル1F [Map] 03-3499-1777
http://madalena.web.infoseek.co.jp/