白河・手打中華そば「一番・胤暢番」

ichiban.jpgこちらのお店ほど、間の合わないお店はなかったのであります。臨時休業にブチ当たること2回に、早々の麺切れ仕舞いが数度。この日、やっとそのカウンターに腰を降ろすことができました。品書きを眺めていると、動きのゆったりしたご老人モードがどこか可愛らしい親方に「決まった?」と訊かれます。無駄に梅が丘に降り立ったことを思い出して、ここは一丁全部盛りにしてしまおうと「焼豚わんたん麺」に「味玉」「のり」、と告げました。再びゆっくりしたモーションでわんたんをテボに入れ、麺を解し、スープを注ぐ親方。そしてカウンター越しに、す~っとどんぶりを渡されました。炭焼きしているという焼豚を掻き分けて、まずスープをひと口。おー、ゴルフで行った白河でいただいた中華そばを想い起す。あっさりしているようで、意外にコクがあり、油も結構強い。そんなスープがよく馴染む手打ちの縮れ麺は、白河「とら食堂」直伝だという。食べ始めのクニンとした噛み応えがなによりの醍醐味だ。ちゅるんと啜れば火傷しそうなわんたん。味玉は綺麗な半熟の黄身をみせる仕立て。香ばしい焼豚の盛りもたっぷり。う~、満腹だ。駅側の入口では、黙々と麺打ちの作業中。なにもそんな場所でやらんでも、とも思うけど、手打ち麺のお店としてのいいデモンストレーションになっているンだね。 「一番・胤暢番」 世田谷区梅丘1-32-8 03-3426-2389
column/02312