日本料理「賛否両論」で めくるめくおまかせにデザート全部

sanpi.jpg今宵は、やっとこ訪れるに至った予約の取れない店のひとつ「賛否両論」へ。 印象的な壁面のサインを横目に扉を押すと、遮るもののないオープンなキッチンに面してカウンターが奥へと延びている様子が目に映ります。 真ん中あたりに案内されました。 入口寄りにテーブル席も用意されているね。
ひとまず麦酒をお願いしたあとの口開きが、「白菜の擂り流し」。 品の良いコーンクリームのような前菜は、 優しくそして豊潤な野菜の甘さが満喫できる、いきなりの絶品だ。sanpi01.jpg冬の白菜の、芯の黄色い部分を使っているそうだけど、他には塩少々程度のシンプルな食材がこんなに美味しい逸品に昇華するなんてなんだか不思議。 一気に期待の膨らんだところで届けられた次のプレートは、「蝦芋と新牛蒡と慈姑の唐揚げ」。sanpi02.jpg素材の風味を生かした素揚げに近い仕立てがニクイ。 蝦芋のほっこりした甘さがそそります。 ここで、栗の焼酎「古丹波」に切り替え。 椀もの「帆立のしん薯」は、ぶつ切りの帆立の香りと食感をしんじょのふんわりが包み、それをさらに正調なお出汁が含んでいる。sanpi03.jpg これまた旨い。 お造りその壱「平目の昆布〆と菜ノ花のゼリー寄せ」は、旨味の活性した平目の身と梅風味を添えたゼリーとの取り合わせが面白いね。sanpi04.jpg スプーンをお借りして、ゼリーを残らず掬ってしまいたい感じ(笑)。 お造りその弐は、「寒鰤の九条葱和え」。sanpi05.jpg脂ののった寒鰤独特の風味をしゃきとして野趣のある九条葱が引き立てる。 続くは、甘さに似た豊かな旨味の零れる桜鱒の「桜鱒の塩焼きと焼き蕪添え」。sanpi06.jpg 大根かじゃが芋かと眺めていたのは、煮含まれ炙られた蕪だったンだね。 小休止にと食用の鬼灯(ほおずき)。 ふと「恵比寿DAL-MATTO」で口にしたほおずきトマトを思い出し、そして、おまかせコースでの設定といい、ひとつひとつに感心してしまう展開といい、和と伊の別はありながらなんか似た魅力を持っているのに思い至ったりする。 sanpi08.jpg 燻した漬物にチーズを合わせるなんて、の「いぶりがっことマスカルポーネ」でグラスを干した。 お食事は、「京人参とじゃこの炊き込みご飯」。sanpi09.jpg フルーツに似た京人参の紅がご飯の白と小粋なコントラストをみせ、そしてその風味が全体を巡っていて、えへへ、うんまい。 ならばと同調して、”デザート全部攻撃”にでてしまった。 「プリン」「杏仁豆腐」「きなこアイス」「柚子シャーベット」「自家製つぶあん生八ツ橋」「生チョコ」に「いよかんの桂花陳酒ジュレ」。 sanpi10.jpgsanpi11.jpgsanpi12.jpgsanpi13.jpgsanpi14.jpgsanpi16.jpgsanpi18.jpgこんなことしちゃっていいのかしらん、ワタシ(笑)。 気がつけば、他約1名の男性客を除いて客席すべてを女性陣が埋めている。 それも納得の仕上げだね。満足満腹であります。 今の人気もなるほどと頷ける日本料理「賛否両論」。sanpi00.jpgちなみにこの日に予約をすると、それはほとんど4か月以上先のことになるというから改めて吃驚だ。 「賛否両論」 渋谷区恵比寿2-14-4 太田ビル1F [Map] 03-3440-5572
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