ところは書籍街、神田神保町。
喫茶「さぼうる」「さぼうるⅡ」のある路地より一本皇居寄りの鈴蘭通り。
狭い間口の額に印象的な黄色い看板を掲げているのが、「スヰートポーヅ」。
「包子餃子」の4文字が、やや暗がりの夜の通りに浮かんでいます。
真ん中の通路の両側にテーブルが並びそこへ懐かしきパイプ椅子が寄り添う。
お品書きには、大中小皿の「餃子」に「水餃子」「天津包子」。
コップのビールをまずはぐーっと干して、あとは小皿の塩豆をあてにちびりちびりしながら焼き上がりを待つことにします。
届いた焼き餃子の中皿は、棒状にも見える餃子が12片。
ふたつ折にした両側の縁を切れ目なく重ねて一体に綴じるのではなくて、
明らかに口を開けておくのがスタイルらしい。
そして、脂を滴らせたり、大蒜を強く匂わせたりするようなことのない、
素朴な美味しさだ。
やっぱり、「水餃子」と「天津包子」も気になるぞと注文もうとすると、
もう既に売り切れ御免状態だとオカアサン。
ならばとふたたび出掛けたおひる時。
目当てのふた品は、お昼のピークをちょっと外した13時からのご提供。
その時間まで、「餃子(小)」をお供に麦酒で過ごす。
乙な仕立ての「すいとん」をいただいているような気分が一瞬過ったりする。
卓上に用意されている練り芥子の風味を添えてもまたよろし。昭和11年から営むという天津風餃子専門店「スヰートポーヅ」。
「スヰートポーヅ」 千代田区神田神保町1-13-2[Map] 03-3295-4084
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