数日滞在したグラドGradoは、海辺の街。アドリア海北縁の潟湖ラグーナに浮かぶ島々のひとつ。
島の先端にローマ時代から築き上げた街がある。
春先ではまだ観光シーズンとしてはオフであるようで、夏場のバカンスの時季ともなれば可也の賑わいをみせるようです。
通りからちょっと歩けばすぐ、海に出る。
ほとんどひと気のない砂浜は、
パラソルも閉じていて、来る夏を控えて準備中。
いずれレスキュー達の雄姿もみられるのでしょうね。
改修されて広くなったという海岸線沿いの通りが、
とっても居心地のいい素敵な場所。
ベンチに腰掛けて瓶ビールでも手にしていると誰ともなく、
Buon giorno!、Buona sera!、Ciao!なんて言葉が行き交います。
こんな風に通りすがりに朗らかに挨拶を交わす感じは、
日本人も見習わなくてはなりません。
そんなことを考えていたら、
飛行機雲の交叉した空の下へと日が沈んでいきました。
海辺を離れて向かったのは、いつぞやのお魚屋さんの近く。
路上に幾つもの、白いクロスを飾ったテーブルが並んでいるところです。
グラスのワインをいただいて、まず乾杯。
いつもの!ぐらいの勢いで、ピッツァのご註文を済ませます。
届いたのは、お店の名を冠した「alla Piaseta」。
おおお、これぞポモドーロ!ってな見映えのピッツァであります。
ジューシーなトマトの豊かな甘味と酸味とが交叉する感じが実に旨い。
と思う一方でトマトだよね?という一抹の疑念が沸き上がる。
え?赤ピーマン?
なはは、正直そうとは判らんかった。
トマトと赤ピーマンの合わせ技ってな感じでしょうか。
所々に顔を覗かせているのは、黄ピーマンかパプリカか。
なんか、リコピンたっぷしな美味しさに、
ただただうんうん頷いてしまうばかりでありました。
グラドGradoの街角にあるPizzeria「Piaseta」。
薪釜を見せてもらおうよと厨房を覗いたら、
それが大きな電気釜に更新されていた。
電子レンジみたいな釜とは違う大振りの鉄の箱。
それでも美味しいピッツァが焼けるものなのですね。
「in Piaseta」
piazza XXVI Maggio, 20, Grado, Italia [Map] 43183477


