基礎廻りの瓦礫を残すのみとなったある日の敷地。こうして、次第に此処に何があったか、忘れ去られていくのでしょう。
敷地の脇に置かれた工事用コーンに巻いたお知らせ文には、 「助六」再開の情報が! 実は、「アン カルネ」のマスターから、 「カレー屋さんも移転して、助六さんも茅場町の方で再開する予定のようですよ」と、 そう聞いていたのです。
どんな様子なのだろうと気も漫ろに(笑)、 再開予定地を眺めに寄り道。それは、ワンコインな名古屋めしの店「じゃんだらりん」があった場所。 外構の作業も進んでいるようでありました。
平成通りの歩道上のA看板に開店日を知らせる告知がされた。罹災からおよそ5ヶ月の時間を経て、「助六」が再開しようとしていました。
いよいよ訪れたオープンの日。祝花に囲まれた店頭には、あっという間に行列が出来上がる。 「助六」再興の周知は上々のようです。
手狭な店内を奥へと進んで、入れ込みのテーブルに着く。壁の品札には、「牛たん唐揚げ」や「牛たんつくね」があって、 夜メニューのラインナップであると推察しながら見上げます。
卓上にみるランチメニューは、きっと以前と同じ定食たち。 テールスープとおしんこつきで、 麦めしのお代わり自由のフレーズも変りません。
やっぱり基本形だと思う「牛たん焼きとろろ付定食」から。焼き網の跡が点線を描く牛たん焼き。 がしがしっと噛んでは、じんわりと牛タンの旨味と香りを味わって。 白飯ではなくて、麦飯が牛たんに妙に似合うのは何故かしらんと、 そう改めて考えながら、とろろとコンビなのもまた麦飯だもんねと、 今更ながら最初にそう組み合わせたヒトに敬服してしまいます。
裏を返して、翌日のおひる時。 今度は、カウンターの一席に収まって、 「牛たん煮込み定食」を所望します。サイコロ状がほろっと解けていい具合。 味の滲みた大根や人参、そしてキャベツのおしんこを合いの手に、 一気に平らげてしまいます。
火事罹災から再開なった、たん料理の店「助六」は兜町の裏道に。歌舞伎の定式幕を思わせる三色の縞模様に刻んだ「助六」の文字。 女将さんに「大変だったですね」と声を掛け、「二度目の移転になりますね」と続けたら、 「あら!お若いのにそんなことご存知?」と驚かれた。 いえもう、随分と永く此処辺りを彷徨っているもので(笑)。
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「助六」 中央区兜町16-6 [Map] 03-6667-0155
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助六さんの牛タンが食べれなくて、家族でがっかりしていました。
再開、本当におめでとうございます。また、うれしい限りです!