今宵、サントリーのお招きでやってきたのは、神谷町の裏通り。 此方のお店も勿論、「樽生達人の店」の札が下がっているねと、 扉を開けていただきながら確かめる。あれ? でも、”超”達人店と書いてある! はてこれはまた、どふいふことなのでしょう。
……、わざとらしいイントロはこの位にして(笑)、 わざわざ京都のビール工場からお越しの氏による、 樽生「超達人店」についての解説に聞き入ります。
樽生「超達人店」は、端的に云えば、樽生「達人の店」のスペシャルティ・コース。 「達人の店」以上に徹底的なこだわりをもってプレモルを提供している店として、 サントリーが認定した店のみが掲げる看板だ。
例えば、想像以上に汚れやすいディスペンサーのホースは、 毎日洗浄するのが”樽生三原則”のひとつなのだけれど、 日に何度も、店によっては一時間置きに、 小さなスポンジをホースに通す洗浄を行っているという。
徹底的に洗浄したディスペンサーにだけ装着された、 「超達人店」専用のコックがより微細なクリーミーな泡を生む。決して目詰まりしない、その前提がより頻度を高めた洗浄に委ねられているのです。
用いるクロスの微細な繊維さえもクリーミーな泡の天敵となるので、 グラスは当然、自然乾燥。そうすると、3割の比率に注がれた泡の下層に、 あの、スモーキーバブルスの活躍が確かめられる。
すぐに乾杯してしまうので(笑)、 ビールの泡をしげしげ眺めることって意外なほどすくないもの。けれど、そのクリーミーさ加減が美味しさの一番の秘訣と改めて認識すれば、 グラスの表情を確かめる機会も増えようというもの。 ビールの泡は、その口当たりや飲み口以外にも、ビールの蓋の役目も担っていて、 炭酸を維持し、酸化を防いでくれている。 肌理の粗い泡ではそれすら果たされ難いと知れば自ずと、 泡の出来映えが気になってくるよね。
サントリーが抜き打ち検査訪問までして認定した「超達人店」では、 そんな”泡遣い”に徹底してこだわったビールを当然のことのようにいただける。 でもそれはきっと、美味しいビールを提供したいとする気概と、 より手間や労力や時間を費やしてのことだから、簡単なことではないのです。
くいくいっとプレモルを傾けた足跡がグラスに描かれる様子に対しても、 しげしげと眺める機会は意外と少ない。グラスやジョッキに”エンジェルリング”がどう描かれるかも、 プレモルを愉しむことの一要素に加えたい。 そうとなれば、こんなマークの刻まれたグラスでいただくのがよろしいかと(笑)。
神谷町の裏通りに和食・居酒屋「籠りや」がある。都内では今のところ数10軒程しかないという、貴重な「超達人店」のひとつとして、憶えておきたい。
口 関連サイト: 超達人店 ~究極のプレミアム・モルツ樽生が飲めるお店~ 籠りや|サントリーグルメガイド
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「籠りや」神谷店
港区虎ノ門3-7-14 [Map] 03-3431-8606
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