
久し振りの新宿ゴールデン街。
学生時代は、駅東口の通称”みど窓”前で待ち合わせして、歌舞伎町で呑むこともちょこちょこあった。
けれど、憶えている限り、ゴールデン街に足を踏み入れることはなかった。
得体のしれないヒト達が夜な夜な蠢いていそうで、
なんだか空恐ろしくてね(笑)。
久々に”みど窓”、びゅープラザ前で待ち合わせて。
祝日の新宿駅界隈のぐちゃ混み具合に呆れながら、四季の道を辿る。
暮れなずむゴールデン街のひと筋へと闖入していきました。

新宿煮干の「凪」の提灯が見えてきたその手前が今宵の目的地。

一枚の扉を引き開くと目の前に、
こんな文句を記したパネルがぶら下がっている。
“恐怖に打ち克ちこの階段を登るのじゃ”

あはは、なんか判る気がする(笑)。
例によって急角度で幅の狭い階段をぎしぎしと上がります。
マスターと
牡蠣あけ師担当の祥子ちゃんとにご挨拶。
カウンターに収まってからギネスとハイネケンで乾杯です。
五枚の花弁を描いた殻の牡蠣。

ご存知「先端」から「至極」「ブルーポイント」「広島」「坂越」。
「先端」と「至極」は瀬戸内の同じ海域から。
それぞれの風味味わいの違いを辿って、愉しめる。
こうしてみても「先端」、旨いじゃないですか。
益々、軽くひと口で食べれる小さい牡蠣に傾倒しそうです(笑)。
お店の真ん中に当然のように鎮座するのは、おでん鍋。


巾着に包まれたおでんは、お餅かなそれともなんだろなと齧れば、
出汁の旨味と一緒に零れる牡蠣の風味。
ああ、やっぱりそうきたか(笑)。
おでんとくれば、日本酒が欲しくなるよと「豊盃」特別純米を冷や。

ボトルとボトルの間から一升瓶をにゅっと突き出して、
なみなみと注いでくれる所作がなんだかいいです。
牡蠣の花ひらくお皿は、今夜の主題の昆布の酒蒸し。

蒸し立ての牡蠣というのも、生とは違う格別さがあるのです。
傾ける「豊盃」の雫がふくよかになり、
「豊盃」のお陰で蒸し牡蠣の味わいがまたふっくらするという。
バックバーに留めた小さな黒板に目聡く「カキフライ」を見つけた。

ちょっと高めの油揚げた表情は、小振りのカキフライによく似合います。
冷凍モノだって旨いのだ。
ゴールデン街のひとつの横丁に沢山並ぶ細身の扉のどれかが「酔2 sui2」の扉。




雨上がりの横丁を振り返れば、「凪」の空席を待つ幾つかのひと影。
また此処に来るのはいつのことかなぁ。
そう云えば、「酔2」となる前の「酔」もしくは「酔1」について訊きはぐっちゃったな。
口 関連記事:
新宿煮干「凪」で 特煮干ラーメン煮干出汁の野趣とぶりぶり麺(09年04月)
「酔2 sui2」
新宿区歌舞伎町1-1-10 2F [Map] 090-6168-6820
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