
なんだか時々ふと気になる、
五反田は桜田通りをちょっと登った左側。
沖縄料理の店やお好み焼きのお店を横目にそのまま進んだ先に見える山吹色のテント。
ちょこちょこお世話になっている洋食「さんばん」に今日も寄り道です。
様子は判っていても、
ひとまずショーケースを覗いてみるのがお邪魔した時のちょっとした儀式。


例えば大井町の某有名大盛り洋食店のように、
ショーケースを汚いまま放ったらかしてる店もある中、
清潔に鮮やかにディスプレイしているのを眺めるのがお気に入りだったりするのです(笑)。
ショーケース最上段の中央にサンプルのあるのが「ピラフソルテンボッカ」。
ドライカレーと括弧書きが添えられています。
それは、単にパラパラに炊き炒められたドライカレーかと思えば然にあらず。

伝統的洋食屋さんを想う、ステンレスの楕円皿に盛られて届くのは、
たっぷりと褐色のソースのかかったもの。
薄めにカレー粉で炒めたご飯に、
まさにスパゲティミートソース用のソースを廻しかけた感じ。
その上からパルメザンチーズを振り掛けていて、
それがますますミートソース感を増幅しています。

まったりと濃いぃコク味とトマトの酸味がカレーの風味と渾然となって、
一気呵成に喰わせるのです。
ショーケース最上段の右側にあるのが「ジャーマンライス」。
これは謂わば、変わりオムライス。

チキンライスならぬトマトライスを薄焼きの玉子が覆っていて、
その一面にデミソースがかかっています。
キモは、酸味をほんのり利かせたトマトライスであるところ。

彼の武蔵小山「さんばん」の「ジャーマンライス」とはちょっと見映えが違うけれど、
きっと出自は同じところから。
武蔵小山では判らなかった、何故に「ジャーマンライス」というのかを訊いてみた。
すると、ワタシもそれなりに調べてみたンですけど、判らないんです、
名付けた当の本人は既に亡くなっているので訊けないですし…、と仰る。
ああ、その謎は迷宮入りとなりました。

ショーケース最上段のメニューには、
「中華風バターライス」なんてのも御座います。
バター風味の炒飯、とご想像ください。
裏道に燈す誠実な個性の灯り、洋食「さんばん」五反田店。

全品制覇への野望がふつふつと沸き上がってきています(笑)。
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「さんばん」五反田店
品川区東五反田4-10-6 [Map] 03-3442-6945
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