とんとんと外階段を上がると、白い壁とのコントラストが洒落た黒塗りの扉。 その上にも、iyuの文字と魚の骨を象った銅製のサイン。 うん、いいデザインだね。
高い天井と広い開口が気持ちいい窓際のテーブルに収まって、 やっぱり島のビールから(笑)。奥の厨房へと見渡せば、白の基調の中にソファーの赤が映えるインテリアだ。
まずは、 「石垣島産モッツァレラチーズのカプレーゼ」。うんうん、プニっとした歯触りとフレッシュに澄んだコク味のモッツァレラ。 なんだか気持のいいカプレーゼ。 新栄町の「まぁじゅんのチーズ工房」でもモッツァレラを売っているけど、 あそこのヤツかなぁ。
暑気を払ってくれるような白ワインがいいかしらんと、 「アルバーナ・ディ・ロマーニャalbana di romagna」をいただいて、 黒板メニューから選んだのが「キンメダイのカルパッチョ」。島採れ金目鯛の桜色のピンクと浅葱の緑、プチトマトの赤が描く構図がなかなか綺麗。 オリーブオイルに引き出された金目鯛の甘さがすっと身体の芯に残る暑さを拭ってくれるようです。
もうひとつ選んだ黒板メニューが、「夜光貝のアーリオオーリオ」。夜光貝は、螺鈿細工にも使われるサザエ科の巻貝。 ダイビング中に幾度か目にしたでっかいサザエが夜光貝なんだろか。 宮古島の魚料理「魚宮」でもちょうどヤコウ貝の入荷がなかったので、 恐らく口にするのは初めてだ。 そのサイズゆえか、サザエというよりも柔らかな鮑、という感じ。 滋味深くてそれでいてあっさりとしていて、なかなかに旨い。 いろいろバリエーションが広がりそうだけど、 そこを素直にニンニクオイルで炒めるのも正解のひとつだね。
最後にメインをみんなで採り分けようよと「石垣島産もろみ豚のロースト」。 島の崎枝にお住まいの川満さんが育てた豚だそうで、 もろみ豚というのは、泡盛をつくる時にでる「もろみ」を餌として与えて育てるものだそう。酒粕で豚は酔っぱらわないのかなぁなどと思いつつ(笑)、ブロックにナイフを入れます。 ローズマリーとニンニクの香りを纏ったもろみ豚は、しっかりした身質に宿るしっかりした旨み。 脂の甘みもいい塩梅で、なるほど塊りでいただきたい豚さんなのだ。
「石垣牛のミートソーススパゲッティ」なんかにも後ろ髪をひかれつつ、ご馳走さま。 ここで、三日間のダイビングで撮影した写真の中から何枚かを記しておこう。
島でとれた食材を主題にした、市役所通りの島イタリアン「いゆ」。「いゆ」とはつまりは、”魚”のこと。 魚の骨のモチーフは、まさにそういうことだったのです。 今度石垣に来てイタリアンが食べたくなった時、 ゆいロードの琉球イタリアン「Vino et Vin」に行こうか、 「iyu」に行こうか迷ってしまうかも。
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「いゆ」 石垣市大川260-1 2F [Map] 0980-82-5703 http://iyuiyu2007.web.fc2.com/
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