
洗足池図書館に出掛けていた時のランチは、
すぐ近くのハワイアン・カフェ「Hukilau Cafe」の他に、もう一軒。
駅から住宅街の商店街を進んだ先にあるのが、
家庭料理「るぐり」。
アルマイト風の外装に紅いテントが色を注す。
料理研究家女史が、ここ近年オープンしたお店のようです。
ドア脇のアクリルプレートには、
キッチンを前にしてちょっと含羞むような女性のイラストが描かれています。

そんなイメージからほんわかした雰囲気の女史なんだろなぁと、
なんとなく考えつつカウンターに腰掛けると、
少し眉間に皺を寄せたような真剣な表情の女性がキッチンに。
す、すいません、お邪魔します(笑)。
ホールは、脱サラしました的柔らかな物腰のおとうさんが担当です。

毎度迷ってしまいうお品書きは、決して奇を衒うようなものではなくて、落ち着いた考えの下提供に至ったと思しき和洋食のラインナップ。
スタンダードなものに、
月ごとに時季のメニューを差し替えていくスタイルのようです。
「一汁三菜ランチセット」の中から最初に選んだのは、
Gingerちんの笑顔が浮かぶ「厚切りロースのしょうが焼き」。
普通のご飯か玄米ご飯かが選べるので、玄米ご飯でと応えます。
サラダに小鉢にお新香のついた膳の、
全体の見映えそのものから丁寧なつくりが窺える。

その名の通り厚切りな肉の焼き目を愛でつつ、
玄米ご飯の茶碗を左手に、箸を伸ばします。
一瞬の抵抗のすぐあとにすっと歯の先を受け入れるロース肉。

バラ肉に野生的に生姜利かせたしょうが焼きもいいけれど、こうして過不足のない塩梅のタレでいくしょうが焼きはひとつの完成形でないかしらん、なんて想いながらまた一片。
ゴワゴワするばっかりの玄米ご飯だったりすることあるけれど、
当のお茶碗の玄米ご飯は、粒が立ちつつ柔らかで甘さが滲んで、いい。

「メンチカツ」定食は、1,350円也。
高級なメンチカツともいえそうだけど、どうだろうと、
怒られないように(笑)、ちらちらとキッチンを仰ぎ見る。
女史に並んで立ち動く、女史そっくりの女性は、娘さんなのでしょうね。
きっと自家製であろうパン粉で、これまた丁寧に包んだであろうメンチカツ。

肉厚メンチカツにナイフを下ろすと、じゅわんじゅわんと滲み出る脂に嬉々となる。
これはもう、まずはなんにも漬けずにいただくのが正しいような気がします。
言わずもがなの衣のさっくりと肉汁旨みを同時に味わえば、むふふ、となる。
スパイスあれこれをがしゃがしゃ入れたメンチカツと違って、端正で軽やか。
ちょろっとお醤油を注すのが似合います。
またまたお邪魔した別のお昼どき。
今度は、焼き上がりまで時間いただきます、
の「粗挽ハンバーグ きのこのデミグラスソース」。
図書館戻ってやることはあるけれど、ここはのんびり構えて参りましょう。
娘さんが届けてくれたハンバーグ。

その名の通り、例えばメンチとは違う粗さに挽いたお肉から透明な脂が滴り滲む。
デミグラスをたっぷり擦って口へ運べば、むほほ、となる。
全体の印象に重さがないのはなぜでしょう。
洗足池のCuisine Familiale、その名は「るぐり(chez legris)」。

「るぐり」は、料理研究家の村田裕子さんが09年の暮れにオープンしたお店。
なるほどな仕立ての良い和洋食に丁寧真摯な仕事とセンスが光ります。
ちなみに、”るぐり”というのは、フランスの男性バレリーナの名前だそう。
今度は「エビフライ」。「カキフライ」はメニューに載らないのかなぁ。
口関連記事:
Aloha!!「Hukulau Cafe」で ロコモコ的カレーにコナコーヒー(10年09月)
「るぐり」
大田区上池台2-37-6 鈴木ビル
[Map] 03-3720-3200
http://yukomurata.com/
column/03034
(*^_^*)
メンチカツあるからナポ氏もつきあってくれそうです♪
Re:Gingerさま
eatメンチ!
ナポリタンできまつか?つけあわせでもいいのでつけど、とも訊いてみるのかな(うふ)。