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TRATTORIA「DEL VICO」で 白身魚でストロッツァプレーティ
武蔵小杉に密かに人気なイタリアンがあります。
週末のお昼時に訪れると、満席で入れなかったりすることもある「デル ヴィコ」。
ドアを入ると右手が壁のスリットから覗く厨房で、奥へと真っ直ぐ延びる通路に沿って左手に壁に向かうカウンター。
一階の椅子はランチでは解放してないようで、そのまま二階へどうぞと案内されます。
上階は、レモンイエローの椅子が並ぶ。
女性同士や落ち着いたカップルのテーブル、窓際には小さな子供を連れたご夫婦のテーブルなどなどで朗らかな空気が流れています。
「デル ヴィコ」のランチは、ABCの3通り。
パスタのAに、メイン料理のB、そしてパスタ+メインのC。
いずれにも自家製のパンにサラダ、カフェがセットされています。
この日の手打ちパスタはショートパスタ、「ストロッツァプレーティ 白身魚とホウレン草」。指先で縒ったような掌で捻ったようなショートパスタは、モチモチクニクニして面白い。
自然とハグハグしっかり噛む感じになってくる。
なんと呼ぶ仕立てか、つるんとした生地に煎ったパン粉的粉末を振って、水っぽさをほの香ばしさに転じているのがいい。
ほんの少し辛味を添えたソースに白身魚の旨味塩っ気がアクセント。うんうん。
訊けば、白身はホウボウとイトヨリだそう。
手打ちでなければ、例えば「肉のラグーとポロネギ ホウレン草のトマト煮込みソース」。賽の目に刻んだ肉のラグーにパルミジャーノたっぷりでガツっとくるかと思いきや、加減のいい優しい仕立ての印象がする。
油っぽさがなくて、すーっとするするっと胃の腑に滑り込んでいく感じがする。
さらに別の週末、メイン料理もひとつ、食べてみた。
ブロード煮と添え書きされた「牛ホホ肉と野菜のボツリート」。
ブロードとは、出汁とかブイヨンみたいな意味らしい。
脂が落ちて、とろっとしていそうなホホ肉に野菜たちが寄り添うようにして、たっぷりしたブイヨンに浮かんでる。
もし前夜呑み過ぎていたりしたら、それを優しく受け止めてくれそうなひと皿だ(笑)。
足りなそうだったら、メイン+パスタにすればいい。
デザート如何ですかと訊かれると、最近はだいたい首を立てに振る(笑)。
この日のデザートの中からオススメの「ティラミス」を選んでみます。
ふと、初めてティラミスを食べたの「モス・バーガー」だったなぁなんて思い出したりしているところへお皿が届く。クリームがすっと滑らかで繊細で、あれー、ティラミスってこんなに美味しかったっけ?と腕を組む。
で、わーっと恥ずかしながらの一気喰い(笑)。
がっつん系イタリアンとは趣を異にする、
すーっと馴染むような味わいが印象的な武蔵小山「デル ヴィコ」。お昼のラストオーダーは、2時。
ちょっと時間をずらした昼下がりが狙い目かもしれません。
「DEL VICO」 品川区小山2-6-16 [Map] 03-5749-7111