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酒房「大甚中店」で 大きく酒と示す白い暖簾ゆるゆると
伏見の著名酒場「大甚」に初めて訪れた時には、
最初勝手を知らず戸惑ったけれど、
近所に別館的お店があるというのは分からず仕舞いでありました。
その後、御園座の前辺りを歩いていた時に、そこにも「大甚」の文字があるのを見つけて、へー今度こっちにも来てみたいなぁと機会を窺っていたのです。白い暖簾の真ん中に大きく「酒」と示した暖簾。
本丸同様混み合っているのだろうなと恐る恐るその暖簾を潜ると、意外やぽつぽつと空いている席がある。一番奥のテーブルに陣取りました。
瓶の麦酒で乾杯をして早速、惣菜酒肴の並ぶカウンター廻りやテーブルへと物色に出掛けます。
煮上げたトコブシ。
柔らかな鶏レバーの串、甘露煮にした小魚、蓮根や野菜たちの煮もの。
じっくり味の沁みた穴子煮、断面から餅米のような粒々の覗くいいだこの煮付。
当然、卓上にはお銚子が並ぶ。澗酒がやっぱり一番似合うのだね。
ゆるゆるとして、次第に身体や気持ちのコリが癒されていくような、ただ酩酊が始まっているだけのような(笑)。
御園座の並びにみつかる酒房「大甚中店」。ザ・居酒屋の雰囲気満点な本丸に比べれば、臨場感もオバチャンオッチャンのキャラの立ちも大人しい。店内の空気がそう濃密でないと感じるのは、本丸と比較しちゃうからに違いない。
でも、まず「大甚」を覗いて、満席だったら「大甚中店」へと、そういう流れに自然となるのだろうね。
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「大甚中店」 名古屋市中区栄1-6-9 052-231-6056 [Map]