
未だ一歩も足を踏み入れていない「赤坂サカス」を横目にしながら、赤坂通りを東京ミッドタウンの裏手方面へ向けて進む。
一本二本と当てずっぽうに左手路地を曲がり、三本目の路地で辿り着いたのが今宵のほろ酔い処「一福」。
でもどうやら、ただ酔っ払ってばかりもいられない、らしい(笑)。
何故ってなにせ今夜のコチラ、ウルサ方の面々を集めてのセミナー会場となっているからです。

入口脇の黒板にもあるようにそのセミナーのテーマは、「樽生」。
おいしい生ビール・旨い樽生の秘密を”樽生の達人”が披露してくれる、
ってな催しなのだ。
ビールはもちろん、ご存知「プレモル」。
そして、最初に云っちゃうけど、今夜のキーワードは、「キメアワ」。
講師は達人池辺さん。その講釈をちょっと振り返ってみましょうか。
まずは、”キメアワ”のためにサーバーを洗浄すること。

ディスペンサーで溶剤を廻して、サーバー内の管を洗う。
当たり前っちゃー当たり前のことのようにも思うけど、
たまにビニールが溶けたような厭な匂いのするビールに出くわすことがあるけど、あれってつまりはちゃんと洗ってないってことなのだね。冷やす工程でわざわざ不味くしているお店があるって方が不思議だなぁと思う一方で、だからこそ基本動作をきっちりするのが大事ってことなのだね。
続いて、”キメアワ”ためにグラスをきれいに洗うこと。
洗うのはサーバーばっかりじゃなくて、ビールを注ぐ相手のグラスも綺麗じゃないといけない。
中性洗剤をスポンジでたっぷり泡立てて洗い、十分に濯ぐ。

バーテンダー御用達のクロスならまだしも、その辺の布巾で拭いたりするのは繊維がグラスに残って、それが大事な泡の邪魔をする。自然乾燥させるのが一番だ。
思うに、よくキンキンにグラスやジョッキを冷やしてくれるお店があるけど、そこに微かにでも霜がついてたら折角の配慮が徒に、なんてことになるね。
そして、”キメアワ”をホイップすること。

泡がビールのフィルター的フタの役目をして、炭酸ガスや風味を逃がさないように保ちつつ、ビールの持つ苦味を円やかなものにしてくれる。そのためには、より肌理細かくクリーミーな泡が必須なのだという。
すっと楊枝が立つほどの”キメアワ”。
サントリーでは、コックに工夫を重ねていて、その拘りには自負がありあり。
キメアワを施したグラスの泡の下には、さわさわと微細な泡が静かに沸き立っていて、それをスモーキーバブルスと呼んでいる。これがつまりは、泡が活性な証拠らしくて、スモーキーバブルスが活きていると呑むたびに泡を再生してその役目を継続してくれる。


そしてそれは、注ぎ方で”キメアワ”の機嫌が全然違うのだ。
きれいなグラスで、”キメアワ”のビールを呑めば、グラスを置く都度の泡の輪がグラスに残る。
それをそのスジでは、「エンジェルリング」と呼んでいるそう。

なるほど、グラスに幾重にも残るエンジェルリングがおいしいビールを呑んだ証左にもなるってことだ。「次は何呑も?」ばかりで、今まで飲み干したグラスをじっと見ることはなかったけど、呑み終えたグラスで今の一杯を、その泡の具合を確認する手もあるンだ。ま、旨いビールはすぐ旨いと判るけどね(笑)。

やっぱり缶ビールもきれいなグラスに注いだ方が断然おいしく呑める。
先に”キメアワ”を作るように注いで、泡との比率が7:3が望ましい。
そうそう、呑んでばかりでもいけません。
堰を切るようにテーブルに並べられた酒肴の数々。
季節の野菜を蒸篭にした「旬菜蒸し」で始めて、あっさりした和風出汁の「皿うどん」で〆る。








セミナーのテーマにのっかって、ビールのグラスを重ねる分、じっくり味わう余裕のなかったのがちょと残念。やたらぱかぱか呑むのは、おいしい生ビールの呑み方ではないと反省したりして(笑)。
創業昭和23年の「一福」も「樽生達人の店」。
老舗日本料理店が、4種類の「赤坂ちゃんぽん」をはじめ中華系の料理を供するに至ったか。そのあたりを探りにまた、赤坂通りを辿ろうかな。
ご同席多謝のみなさんは、こちら
サントリー公式グルメガイド公式ブログ「樽生セミナーin東京」 から。
みなさんお疲れさまでしたー。
「一福」
港区赤坂6-4-15 03-3586-1294
http://1fuku.com/ 参考情報
column/02638
サントリー『樽生セミナー in 東京』へ行ってきたっ!
さて、こちらは先週の水曜日まさかこんなワシ程度のヒヨッコが呼ばれていいのかってなくらいのすんごいブロガーの皆さんがお集りのイベントへ行ってきました酔いしれ…