聞き覚えのある芸人の声が路上にも行き交う、
なんば花月前。
たこ焼の匂いを嗅ぎながらその先を左へと回り込んだ通りには、「サウスロード千日前」というアーチが架かる。
問屋風の家具店が並ぶ界隈は、花月前の喧噪が一転、ちょっとした侘びしささえも漂わせています。
その一角、堺筋の手前にあるのが今日のランチ処、
グリル「しき浪」です。
左手のカウンターには、コックコートの面々が忙しなくしていて、突き当たりのレンジではふたりが寄り添うようにフライパンを揺すっています。
メニュー筆頭の「特製ランチ」に挑んでみました。
コーンポタージュに続いてやってきた楕円のお皿は、だはは、直球ボリューミー。
たっぷりとタルタルを載せて尻尾の先を立てた大海老フライ。
ソースをとぷとぷと纏ったポークチャプス。
キャベツの千切りと厚切りのロースハムにポテトサラダ。
そして、デミソースに包まったハンバーグ。
海老フライもこれだけのサイズになると、如何にも頬張る感じになって、
齧り切ったその身の甘さが醍醐味あるノリで愉しめる。
ハム同様、厚みを保ってソテーしたポークも齧り甲斐がある。
ハンバーグは、お肉の凝縮感しっかりのコロンと高さのある仕立て。
安定感を思うソースとの相性もバッチシだ。
ふう。満腹。ってか、思わずお腹を擦っちゃう事態(笑)。
ひらきの海老フライとハンバーグ、魚フライの「Aランチ」あたりがジャストサイズかも、ね。
創業来半世紀になろうとする洋食の店「しき浪」。
ショーケースに並ぶサンプルでまた迷ってみたい。
「特製上ヘレ一口カツレツ」「ハイシビーフ」に「チキン生姜焼」「エビライス」などなど。
そして冬場にはやっぱり、「カキフライ」だね。
「しき浪」 大阪市中央区日本橋2-5-9 06-6631-7530
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