山形そば酒房「紅の花」のあったお店の前に生花が飾られて
いました。
今度はなんのお店?と近づくとまたまたお蕎麦屋さん。
早速様子を窺うと、ほとんど居抜きでの開店の模様。
背中合わせの路地にある「如月」が蕎麦も酒肴も安心感のあるレベルを保っている中での新規開店、ということになるね。
開店日のお昼にいただいたのは、「肉汁せいろ」の大盛り。
お蕎麦なのに、武蔵野うどんっ喰いとしてはどうしても“肉汁”の文字に反応してしまうのです(笑)。
蒸篭にこんもりと盛られたそばの、盛り具合は嬉しい。
でも、箸にしたそばは、明らかにぷつぷつと短い。
乱暴に湯掻いたってことはないだろうから、ちょっとつなぎに失敗しちゃったンだろうね。
豚肉エキスの滲む辛めのつゆとの取り合わせは悪くはないけど、もうひと声「おっ」と思わすところが欲しいかも。
店先を飾る鮮やかな草色の幕に記された「番そば(つがいそば)」が食べたいと思うも、それは夜の部限定なのだという。
然らばと夕闇に訪れて、その「番そば」に「かしわ天」を添えてもらいました。
お品書きには、「食材の持つ香り、味を、繊細で高品質な更科そばに打ち込み、一本の蕎麦を二色に仕上げた変わりそばでございます」とある。
柚子切り、卵切りとか、胡麻切りとか、桜海老切りとか、そんなことなのかな。
ところが、届けられた蒸篭に目を瞠ることに。
「ほ~ぉ」。
およそ蕎麦に想像しない、鮮やかな紅色の蕎麦切りだ。
しげしげと拝むと確かに、一本の蕎麦の中に白と赤とが織り交ぜてある。
不二家の千歳飴を連想しちゃったもの(笑)。
なにを素材にした蕎麦切りかと一本をするすると啜ってぐるぐると脳裏に廻らすと、仄かに蕪のようなラディッシュのような風味がすることに行き当たった。
色への連想から赤かぶ、かな?と目星をつけて訊いてみると、まさに「赤かぶですよ~」という。
合いの手打つように「やっぱし~」と口走ってしまったのが、嬉し恥ずかしい(笑)。
ちょんづけでも辛汁に晒してしまえばもうその風味は判らなくなり、啜るは赤と白の更科だ。
そんな紅白の蕎麦切りは、品書きにあるようにお祝い事に供するのも面白いかもしれないね。
八丁堀の蕎麦の新店「ゆめ乃」。
旬を追う変わり蕎麦でもあるという「番そば」は夜にどうぞ。
口関連記事:
蕎麦「如月」 で五色納豆ごはんと薄緑のせいろ(07年10月)
「八丁堀 ゆめ乃」 中央区八丁堀2-22-11鈴らんビル 03-3206-3345
column/02579
す、すっごいキレイな色のおそばですね~。
どこかの歯磨き粉のようです(笑)
これはこれは是非実物を見てみたいので、どこかで行ってみます。
結構汁は辛めそうですね。やっぱり布恒更科系ですか?
Re;超神田っ子さま
まるで食べ物じゃないみたいな?
食紅ではないみたいです(笑)。
辛汁はくっと辛めですが、布恒みたいなたまりな感じではないっす。
赤かぶなら年中ある、のかな?