仲見世から伝法院通りへ折れ、
「大黒屋」の店先の表情を眺めつつそのまま進むと、
ふーっと開けた五叉路に出ます。
そして、仄かな灯りを点す石造りの灯籠の向こうの隅切りにすーっと佇む建物がある。
それが今宵目指すお食事処の「天健」さんです。
職人系の棟梁とその一番弟子といった風情の先客が手前に陣取るカウンター。
使い込まれた白木が味であります。
大きさをどう伝えればいいでしょう。
奇を衒うようなお馬鹿なサイズではないけれど、大人の男の手でぎりぎり包み込めるくらいのボリューミーな球形のかき揚げだ。
遠慮なしに箸の先を割り入れて、大粒に刻んだ烏賊を口に含めば香ばしさと同時に柔らかなその身の甘さが広がる。はふはふしながら食べ進めば、海老だって負けない甘さを伝えてくる。
ずっとこの儘ここにあればいいな。それがいい。「天健(てんたけ)」 台東区浅草2-4-1 03-3841-5519
column/02573

定食もいいですね。
私は丼でいただきました。
厚みがあるのに潰れていなくふわっとした仕上がりになって
いるのがいいですよね。
具沢山なのでそれもまたよしと。
それにしても、ビールと掻き揚げ、いい組み合わせです。
Re;超神田っ子さま
ぼってりさせないでふわさくっとさせるあたりがキモなんでしょうね。
その点からは、丼ツユに浸さない定食のかき揚げは、グー!でしたぁ。
あ、やっぱり丼は蓋をしたいのですねぇ(笑)。