ドアを押せば、すぐ厨房の匂いが伝わってくる。
こじんまりとした店内の光景に不思議な懐かしさを感じてなんだか安堵。
すっかりオープンなキッチン前へ案内されました。
カウンター横の壁には、開高健直筆らしき色紙が額に飾られている。
「明日、世界が滅びるとしても、今日、あなたはリンゴの木を植える」。
食にも造詣の深い冒険家のメッセージや如何に。
まずいただいたのが、「野菜コンソメスープ」。
黙々すっすと刻んだ野菜に向けて、温めたスープを目の前で注いで、出来上がり。
色の深いコンソメに、野菜の歯触りがリズムを生んで、ひと口またひと口と動かすスプーンが止まらない。
そしてやっぱり「杉山亭風オムライス」。
トマトピューレをたっぷりと入れて作るチキンライスは、明快に赤い色。トマトの酸味と玉子のほの甘さ、そしてデミグラスのすっきりとしたコクが渾然となったあたりが一番いい。
さらっとしながら、落ち着いたコクのあるデミグラス。
実際どれほどの手間を掛けているか判らないけれど、こうなると「ジャンボハンバーグ フライエッグのせ」なんか試してみたくなるね。
メニューの「自慢料理」のページに何気に描かれた店主のイラストがいい感じ。
あ、「杉山亭」の「カレーライス」ってのも気なる気になる。
ひとり、またひと組と客の姿の絶えない街の洋食屋「杉山亭」。
また来なくっちゃ。「杉山亭」 品川区小山6-1-3 03-3712-6222
column/02523
キッチンでコックさんと奥さんがタバコを吸っていたのが、新鮮な驚きであった。
ホスピタリティーに少し問題が・・・
味自体は悪くないですが、もう行かないです。
Re;ここではないどこかさま
ボクも煙草を吸わなくなって、10数年。日増しに、煙草に嫌悪を覚える機会が増えてきました。
あけっぴろげのキッチンですから、なにも夫婦揃ってぷかぷかすることないのに~、ってことですね。
裏口へ逃げることができないとか、お店の構造の所為もあるのでしょうけど、やっぱり心掛けの問題だと思います~。