都立家政に降りるなんて一体何時振りだろう。
踏切を渡り、商店街をゆくと、
道路の右手に行列らしきヒトたちの姿が見つかりました。
その列の向かいにあるのが麺や「七彩」だ。
埼玉「むさし坊」出身のコンビが「無化調の喜多方ラーメン」に挑んで、本場を越えんとしているという。
いや~、楽しみ楽しみ(笑)。
今にもぱらぱらと雪の舞い始めそうに、ひたひたと冷え込む中、じっと待つ。
真夏の行列なんのその、その点冬場に並ぶのはなかなかツライやね。
やっとこ辿り着いたカウンターの角から厨房を見るとそこでは、包むように押したり、引き揚げてばらしたりと麺を手揉みしている。
さてさて「七彩」の「喜多方らーめん」はというと、基本の「醤油味」にコクとキレの「塩味」。
そして、「冷やしらーめん」「鶏白湯つけ麺」とラインナップ。
お米にも玉子にも拘った「玉子かけご飯」なんてサイドメニューも気の利いたあたりが揃ってるね。
塩か醤油か醤油か塩かと、待つ間にぐるんぐるん迷って出した答えは醤油味。
届けられたどんぶりは、「喜多方 ちゃーしゅーめん」中盛りです。
一見地味な色合いながら、何気にどんぶり全面を満たしている肉厚チャーシューは、見るからに柔らかく旨味をたっぷりと含んでいそうであります。
透明感のあるスープをズズと啜れば、むほほほ、澄んだ味わいの中にとっぷりと深いコクがあって、気持ちまで温まる。
ほどよい魚介の風味が次へ次へと啜らせるのでありますな。
さっきの手揉みでよりクニク二の表情を増した麺がまたウマイ。もちっとしながら歯切れよく、粉の魅力も量感も伝えてくれる麺。喜多方の麺とはちょと違う路線のような、もしかしたらジロウのようでもあるような。好きだなこういうの。
こいつは、麺とスープとちゃーしゅーが同時になくなるような食べ方をしなくっちゃと、配分にも気をつけて食べ進む。
喜多方の当地で食べたラーメンはほんの数杯だけど、そのどれをも凌ぎそうな、淀みないくせに力強い仕立てに、いやはや大満足の完食
であります。
「七彩」 中野区鷺宮3-1-12 03-3330-9266
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