ふと、辛いつけ麺に挑んでみるのもいいかなぁと、
そんな気分になって四谷まで。
三栄町を抜ける、三栄通りという裏通りから静かな住宅地に折れ行った路傍に、
ぽつんと灯りを点した目印
がありました。
これがなかったら絶対迷うね、と呟きつつ、雑居ビルの敷地へとさらに進む。
その奥の店先を葦簀で覆ったところが、「ぶちうま」です。
キョロキョロしながら(笑)、カウンター中央へ。
正面に空っぽの硝子ケースがあるのはおそらく、「ぶちうま」以前の店の名残りなのだろうね。
メニューは、0.5玉+チャーシュー丼の「ランチセット」以外は、看板の「つけ麺」オンリー。
0.5玉刻みで2玉までの値段が正面の黒板
に掲げられています。
思うところあって「1玉で」とお願いすると、
「辛みはどうされますか?」「辛さが苦手でなければ、10辛からがオススメです」と云う。
辛いの得意ではないのだけれどと思いながらも、ビギナーはそのあたりからイクのが標準らしいと、「では、10で」ということに。
まず渡されたつけ汁の器には、一面の胡麻の上に赤黒い液体が注がれている。
この赤黒いヤツで、辛み量を加減するンだね。
貼り紙には、”40辛”までが記されてあって、さらに”ぶち辛”したいヒトには、追加料金が必要とある。いやいや、そこまでは望みません(笑)。
つけ汁をクルクルと掻き混ぜて気が付いたのは、冷たいということ。
そこへ、平らな皿に、キャベツ、胡瓜、刻み葱なんかを頂いた麺が届きました。
混ぜてから、というご指南に従って、まぜまぜしてからズボッと赤い汁に浸して啜ります。
細麺ながら歯ごたえのしっかりした麺がいい。
改めて麺を凝視すると、なんとも立派なアルデンテ。
こんだけ赤けりゃ、十分過ぎるくらい辛いよなぁと思ったつけ汁は、特に噎せるようなこともなく、どこか円やかな辛さで、甘みと胡麻風味に似たコクがあって、しゃきっと細麺とのバランスもよろしいね。
つけ汁のベースは、鶏がら、とんこつの動物系に魚介系のだし、さらにトマトのスープをブレンドしたものだという。
そんな冷たいつけ汁に冷水でちゃっちゃとシメた麺なので、冬場よりも断然夏場に受けそうなつけ麺ではありますな。
注文時の”思うところ”は、「しめごはん」でシメてみたい、ということ。
「しめを!」とお願いして、どんぶりを渡すと、
そこへジャーからご飯をぶち込んでくれるのです。
真っ赤だけれど不思議とダイジョウブ。底の方まで掬って平らげちゃいました。
今や「ぶちうま」は、新橋、新宿御苑にも店舗展開しているそうです。
「ぶちうま」四谷店 新宿区三栄町7-5松尾ビル1F 03-3355-5595
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