暗鬱にもなりがちな気分を抱えて降り立ったのは、 ハピナ名掛丁というアーケードの近く。 一年前に銘居酒屋「一心」にお邪魔した足で、 その暖簾廻りの雰囲気に魅せられて突撃した「末廣ラーメン本舗」。 仙台にあるもう一軒に寄りたいとタクシーの運転手さんにそう告げていたのです。
アーケードの「末廣」前には、空席を待つひと数人がある。 並ぶうち、スープの匂いに気分を切り替えてまいります。
案内されたスツールに腰掛けて、 厨房を覆う下がり壁の内側を何気なく見上げると、こんな貼り紙がある。 厨房内私語禁止。確かに内輪の世間話を交わしながらでなく、 黙々とかつ和かに調理してくれる厨房にはちょっとした信頼を覚えるものね。
湯気と共に受け皿に載ったドンブリが目の前に。京都「新福菜館」譲りの黒いスープがお約束だ。
野菜の甘さと鶏・豚のコクと脂を酸味を含む醤油で纏めたスープ。 どこかポキッとしたストレート麺が、 濃口醤油の利いたスープにやっぱりよく似合います。
「新福菜館」でも定番なのが、「ヤキメシ1/2」。中華そばと同じく、濃口醤油の色合い明確なところが微笑ましくも嬉しい。
昭和13年創業、駅前屋台中華そば、登録商標「末廣ラーメン本舗」。京都駅近くの個性のお店の味が、 本店のある秋田や青森や盛岡に展開されて愉しめる感じがやっぱり興味深いのであります。
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「末廣ラーメン本舗」仙台駅前分店 仙台市青葉区中央1-7-18 日吉第一ビル1階 [Map] 022-397-8112 http://www.fukumaru.info/suehiro/
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