茅場町で唐揚げの店と云えば、
まず真っ先に名前の挙がるのが「宮川」でしょう。
いつも当たり前のようにできる、空席待ちの行列。
それなりに離れた場所からランチにとわざわざ足を運ぶひとも少なからずいるのじゃないかな。
桜の彩りが通りを満たす頃、たまには暖簾を払おうと、行列ができるちょっと前にお邪魔しました。
そうはいっても、既にほぼ満席の店内。
空いていたのは、カウンターの一席のみでした。
椅子に腰掛けながら、唐揚げ!っと注文を伝えます。
大きなステンレスのトレーにこんもりと盛られているのが、丹念に粉を纏った鶏の身。
大きな鉄鍋ふたつが並ぶコンロの上で、じゅわじゅわとどんどんと揚げられてゆきます。さぁ、いつもと同じ表情で、「から揚げ」がやってきました。
やや粉を噴くようにした衣は、さくっとかりっと。
齧ればみるみる鶏の身の脂が滲んで、旨みが炸裂します。
おそらく、八割方のお客さんが「から揚げ」オーダーなのじゃないかなぁ。
桜咲く季節にも酷暑の夏にも行列をつくる唐揚げ名物の茅場町・鳥「宮川」。
「宮川」 中央区日本橋茅場町3-5-1 [Map] 03-3668-7080
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