竹岡らーめん「梅乃家」で 竹岡式らーめん甘いタレ味と玉葱細麺

umenoya.jpg掛かりつけの病院で診察を受けた後、桜田通りまで戻った高輪台の交差点で立ち止まる。 さて、どこでおひるしようかな。 と、五反田寄りの通りの向こうのやや遠く、目に留った文字がありました。 それは、「梅乃家」と縦書きの文字。 随分と久々だけれど、偶には竹岡式のラーメンもいいぞと早速点滅し始めた信号をダッシュで渡ります。
硝子越しに覗くおひるどきの「梅乃家」のカウンターは、落ち着いた空気。 近所のおっちゃん風の背中が、昼ビールをやっつけています。 華奢でスリムな券売機でぽちとしたのは、竹岡式にきっと真っ直ぐな「ラーメン」に「のり」のトッピング。 メニューを改めてみると、以前からあったのか「塩」や「味噌」、さらには「担々麺」なんてものまである。 それも”竹岡式”なのかなぁ。 お母さんにチケットを渡すと、ビール注文している訳でもないのに、しらたきや千切りの昆布、チャーシューの欠片を煮たお通しの小皿をどうぞどうぞと返してくれる。どうもどうも。 お待ちどーさまと目の前に置かれたドンブリには、黒い、と表現しても間違いじゃないスープと一面に浮かぶざっくり刻み玉葱。umenoya01.jpgその玉葱と一緒に蓮華で掬ったスープをズズと啜れば、なはは、そうそう、チャーシュータレの風味。 ご存知の通り、竹岡ラーメンのスープは、いわゆる動物系野菜系などを炊いたスープをとらず、チャーシューの煮汁をお湯で割っただけのもの。 それじゃ味気ないんでしょうと思うのも尤もだけど、それがどうして侮れない。umenoya02.jpg若干甘い風味におや?とする瞬間もあるものの、加減のいいコクと旨みに次第に合点がいってくる。 そんなスープにきゅきゅとした極細い麺という取り合わせ。umenoya03.jpgなーんか、いいんだなぁ。 夜にも寄り道して、今度は「チャーシュー麺」に「チャーシュー」と「玉ねぎ」をさらに載せ。umenoya04.jpg普通の玉葱を普通に刻んだものだったら、結構辛いことになっても不思議はないけれど、こんなたっぷりの玉葱を蓮華一杯に啜っても、まったくもって辛くない。 辛くないどころか、甘くさえある。 水に晒したりすればこふいふ薬味にできるのかなぁ。 umenoya05.jpgそして、チャーシューを煮たタレがスープになるのだから、そのチャーシューとスープとの親和性がばっちりなのは間違いがないところ。

都内で竹岡式らーめんが愉しめる稀少なお店、高輪台「梅乃家」。umenoya06.jpg柔和な表情のお父さんに訊けば、内房線「上総湊」最寄りの竹岡「梅乃家」とは、竹岡の店のおばあさんと高輪台の店のママが一緒に習った(?)関係だという。 あっちは漁師町だからちょっとしょっぱいのに対して、こっちはどっちかというと甘い味付けだというところと、なにより竹岡「梅乃家」では、生麺でなくて乾麺を使っているところが違いであるそう。 なかなか内房へと足を伸ばす機会もないけれど、いつか竹岡の「梅乃家」も訪ねてみたいな。


「梅乃家」 港区白金台2-26-13[Map] 03-3447-5727
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