「助六」裏手のインド・ネパール料理「プラクリティ」のお姉さんがチラシを配っているのを見て、ふと思いついたのは、久し振りに「ジャンダル・マンダル」でカレーとナンでランチするというアイデア。
きゅっと踵を返し、茅場町方向へと向かいます。
裏通りに廻って目にするのは、以前のまんまが嬉しい「ジャンダル・マンダル」の佇まいです。
手塗り仕様の白い壁に少々重さのある黒褐色の椅子テーブル。
マハトマ・ガンディーな色合いでタペストリーが壁を飾り、天井から下がるサリーのような幕には、ガネーシャのイラストが透けています。
本日のカレーは「カジキマグロ」。
それと「チキンカレー」とを組み合わせて、「ランチメニューB」を辛さ普通でお願い。
真鍮っぽい丸いタールに載ってやってきたのは、その下にサフランライスを隠したナンとそれを囲むみっつのカトリ(小皿)。
うちひとつは、ヨーグルトの小皿だ。
千切りの生姜をトッピングした方がチキンかなと目算を立てて、カジキマグロの方からいただきます。
ふとクリーミーな甘さと思う中にスパイスの丸い風味と旨みがたっぷり。
幾つか沈んだ具は、なるほどマグロだ。
ぷっくりと膨れて焦げ目が香ばしいところともっちりしたところを織りなすナンに載せたり、そのまま小皿からカレーを掬ったりしながらカジキカレーの小皿をやっつけます。
そしてやっぱり、王道なんだねと思わせるのが、「チキンカレー」。
チキンの身をジューシーにしている脂がカレーに馴染んで、あっという間にとびきりの旨みとして味蕾を刺激します。
いいね、いいね。
日を開けずしての、茅場町。
店先のA看板をチェックして、そうか、日替わりでのマトンカレーは金曜日かと思いつつ、目当てのほうれん草のカレー「サグチキンカレー」。
これまた定番と思う安定感。
さらさらとろとろとしたほうれん草のペーストをカレーに最初に使ってやろうと考えたインド人(?)に頬摺りしたい気分に、一瞬、なる(笑)。
もうひと皿には、カシューナッツと鶏ひき肉の「カシミリカレー」。
砕いたカシューナッツと挽肉の粒つぶがマイルドなカレーソースの中を泳ぐ。
香草のアクセントもこのくらいが粋なのでありますね。
「マンゴライタ」は、マンゴのピューレとヨーグルトとを混ぜたサラダ、
というかデザート。
マンゴーの甘い風味がヨーグルトの酸味を加減よく円いものにしてくれています。
開店来根強い人気を集めている、
インド料理の店「Jantar ManTar(ジャンタル・マンタル)」。
Webサイトによると、「ジャンタル・マンタル」とは天文台のことではなくて、”おまじないをするときの言葉を意味しております”とある。
もしかしたら、調理のたびにお皿の料理を口にするボク等に災いなきよう祈ってくれているのかもしれません。
今度は夜に出掛けて、インドのビールやラムあたりで、カレー以外の料理をいただいてみたいな。
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「ジャンタル・マンタル」
中央区日本橋茅場町2-16-12 トータルビル1F
[Map] 03-3666-0844
http://www.jantar-mantar.com/
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