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鳥料理「茅場町 鳥ふじ」で もつ入親子丼モツの匂いのアクセント
今やおそらく、茅場町で親子丼と云えば此処が筆頭に挙がるのかもね、の「鳥ふじ」で久し振りのランチです。
入口の引き戸に手を掛ける前に、待ち構えていたかのように向こう側から開けてくれて、いらっしゃい。
カウンターの真ん中に腰を据えて思うは、
ああ、そう云えばまだ、
夜に来たことがないなぁと省みる日々であります(笑)。正面に見据える厨房の大将はぴりぴりムード。
忙しないランチタイムだからゆえ、よりスムーズにドンブリを提供したいというような心意気は判るのだけれど、廻りのスタッフへの指示の伝え方が厳しくて、それが居心地をやや悪くする。
萎縮気味のスタッフの所作が気に入らないと、チッ!と舌打ち。
そんなのはあんまり聞かされたくないなぁ、と。
大将が云ってることには、営業前のミーティングをあらかじめ重ねておけば、呼吸の合いそうなことが多いようにお見受けします。
ま、その日の気分もあるのでしょうけどね。
「鳥ふじ」のドンブリには、「たたき」と呼ぶ小鉢がついてくる。細やかに挽いた鶏が小振りなつくね状に纏めてあって、煮つけた汁をたっぷり含んで、気の利いた口開きになっているンだ。
さて、お願いしていた「もつ入り親子丼」がやってきました。
大将が真剣な眼差しと一瞬を推し量るように立柄の親子鍋に向き合うことで生まれたふわとろ加減の玉子に文句はない。
ところどころで顔を出すモツの匂いが体のいいアクセントになっている。割り下が妙な主張をすることなく下支えしていて、つゆだく具合も加減がいい。
「特上親子丼」には、稲垣種鶏場の名古屋コーチン、千葉の水郷赤鶏、兵庫の「日本一のこだわり卵」などなどを使っていると品書き裏にあるけれど、するとデフォルト「親子丼」「もつ入り親子丼」はどうなンだろうね。
「カツ丼」は、当然チキンカツだろうねと、別の日に。
とろーんとした玉子を纏ったカツには、割下の味がたっぷりと沁みていて、
意外な程噛み応え柔らか。これはこれで悪くないけど、カツそのものに特にコダワリは窺えない。
例えば、もっとコロンと厚切りにしてくれたりするといいのかも。
「特上親子丼」ほかドンブリものではしっかとした支持を得ている、茅場町「鳥ふじ」。やっぱり夜の様子も覗いてみなくっちゃ、大将のご機嫌具合も含めてね(笑)。
口関連記事:鳥料理・親子丼「茅場町 鳥ふじ」で 濃いぃ玉子の特上親子丼(07年05月)
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