column/02342
大衆酒場「だるま」
ほろ酔いの勢いのまま、門仲の裏通りへ。辰巳新道という、呑兵衛を誘う情景の路地を徘徊してみる。小料理屋、居酒屋がそれぞれの顔を見せてくれているけど、えいと飛び込むには至らず、再び路地の入口で思案。「だるま」の看板は消えているのでお休みなんだろうしと話しながら近づくと、なんだ、やってるじゃん。然らば、美人姉妹が応対してくれることでも知られているという「だるま」に闖入だ。わいわい賑やかなカウンター脇を抜けて、奥のテーブル席へ。さてさてなにからいただこうかと、壁に貼られた品札をきょろきょろ。ひとまずやっぱり「牛もつ煮込み」。こちとら赤出汁的ながらしつこさのない粋な仕立ての煮込みだ。続いて、「くじら刺し」。融けたルイベのようなペラペラのクジラ刺しではなくて、これはたっぷり厚みがあって、いい。最近こういう鮮度を思うクジラに出会える機会が増えてる気がするけど、どういう訳なんだろうね。ここで飲み物をサワーに切り替える。サントリーのレモンやライムのボトルからお好みで割り入れて、というスタイル。両方入れたらどうかなぁなんて酔っ払いは考えたりもする(笑)。さっき食べれなかったコハダを「小肌酢」で。くくっと〆って、コハダの魅力が凝縮。サワーもいいけど、日本酒にもぴったり合いそうだ。「メゴチフライ」をペロッと食べちゃってさらに、「手作りメンチ」もお願いしちゃう。これ食べながら「おう、メシねーか?」かなんか云っちゃってる下町のオッチャンいるンじゃないかなぁ。再び賑やかなカウンターの横を抜けて外へ。見上げる看板は以前から壊れたままで、特に修繕する気もないそうです。消えててもやってるからね(笑)。
「だるま」 江東区門前仲町2-7-3 03-3643-7902