column/02061
ふぐ・季節料理「せなみ」
「鮨つかさ」を訪ねると、予約で一杯との由。アテが外れて徘徊する築地の裏路。そこで目に留まった料理屋の暖簾を払うことにしました。ランチのお品書きには、「天ぷら定食」「刺身定食」に始まって、「鉄火弁当」「エビお重」「魚フライ」と魚介系の定食たちが並んでいます。天邪鬼な気分だったのか、それらには触手が動かず、傍流の「豚くわ焼き定食」をオーダーしてみました。雑誌のページを捲る間もなく「お待ちどおさま」とカウンター越しにお膳が渡されます。早っや~。全然待ってない。ほぼ作り置き状態なのがあからさまにと思ってしまう。同じモノ出すのでも、もうちょっとポーズをおいた方が手間かかってるって誤解するのにぃ~くらいの、素早いオペレーションだ。ほぼ普通の豚の生姜焼きであるところのメイン皿はそれとして、ホカホカに盛られたご飯が妙に旨い。お新香だけでもさくさく美味しく喰えちゃうのはなんでだろ。ホントに鍬の上で焼いてるワケじゃないのに「くわ焼き」と呼ぶのは、鋤で焼いてるすき焼きがないのの如し、と親方。それはそうと親方、焼魚は焼き立てが食べたいはずだよ、みんな。
「せなみ」 中央区築地3丁目10-7 03-3543-7963