ところが、そんな心持ちでツメツメに並んでいるところへ、 ぐいぐいっと入り込んでくる女がいた。 すぐ立ち去るのかと思ったら、堂々とそこに居座ろうとしているんだ。 おいおい。どうやら中国からの観光客らしい。 拙い英語で「ここにいなかったよね」と訊くと、 通じているらしく中国語でギャーギャーと言い訳がましい言葉をがなり立てやがった。 と、すぐ脇にいた女の子が負けじと中国語らしき言葉で応酬する。 あれ?ナニイッテル? 学校で中国語を勉強しているという彼女(日本人)に、 列に並んでいたひと達(意外にも半数が中国人)も加勢して、 横入りしたオンナを非難する状況になった。 大人しくしている連れの男に列に並び直すように促すと、 そのタチ悪女は罵声を撒き散らすようにしながら去ってく。 なめんじゃねーぞ。 お陰で行列に妙な連帯感が生まれてしまいました(笑)。
そして待つこと、きっかり1時間半!を経てやっとこさ店内へ。 くそ暑い日でなくてよかったよかった。 早速、ほとんどの客がそうするように「旬魚おまかせセット」をお願いしました。
景気づけ(なんの?)の冷酒を平目のお通しでちびちびしていると、 まずは熱々の玉から登場です。
続いてイキナリ、脂のしっとりと廻った大とろ。真子鰈は、粗塩と酢橘でいただく仕立てだ。
昆布〆の金目鯛、酸味も小粋な鰹、 雲丹、両手を叩いて踊るほっき貝、皮目を炙った太刀魚と続きます。 お通しの小皿を下げようとした兄さんが手を滑らせたお陰で、 図らずも2本目の冷酒を呑むことに(笑)。
上品な甘さの白海老、トロンとした脂が至福の釣鯵、消え去るようにふんわりとした穴子、 そしてタラキュウリなんかの巻物がセットのラス前となります。
セットの仕舞いはお好みのひと品でってことで、凛々しい姿と程よい〆加減の小肌を。 調子にのって、さらりとした煮切りが香りを引き立てる春子、 あっさりした中に豊かな甘さの鱚、を追加して大団円となりました。
ぶん殴るような旨さのインパクトをみせる「大和寿司」に対して、 端正で澄んだ美味しさが身上の「寿司大」。うんうん、どっちもいいね。
「寿司大」 中央区築地5-2-16号館 [Map] 03-3547-6797
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