午後3時くらいから営っているらしく、開店早々に突撃しちゃおうかと目論むも、 結局夕闇近くの時間になっちゃって、またまた一杯だろなぁと、 硝子越しの店内を覗き込みます。 すると、たまたま焼き手の兄さんと目が合って、何名さま?と訊かれる。 人数を指先のシグナルで応えると、 店の中に声掛かり、ココ此処とばかりにお姐さんが手を挙げて招いてくれる。 とうとう、「野島」に突入です(笑)。
店内も程度は違えど、煙で多少霞んでる。それが、独特の臨場感も生んで、いい。
立ち呑みカウンターの真ん中辺りまでカニ歩きでずりずりと侵攻するも、 当然の如くひとり当たりのスペースは、せいぜい左右30cmほど。 必然的に半身に構えることとなって、俗にいうダークダックススタイルになる。 5人以上団体客では、前後二列の重唱団となってるところもある。
正面の壁に見据える黄色い品書きのプレートたち。 早速注文するのは、「もつ煮込み」300円。刻み葱たっぷりの煮込みは、あっさり系味噌仕立て。 お伴はやっぱりホッピーでしょうと「黒ホッピー」を。 名前を訊かれるのは、犇くように混雑する中で、注文とそのお皿の受け渡しに混乱や間違いがないようにオペレーションする方策なのでしょう。 さらに名前を知ってもらうことでの親近感を生んで常連化に拍車を掛けるとともに、 酔っ払いの悪さを牽制する効果もありそう。
いまひとつ、勝手が判らないまま、プレートの端から焼きモノをお願いしてみます。 いよいよ燻されてきて、臨場感の増す店内。
どーんという勢いで届いた「つくね」に「地どり」。 チキンボールとも呼べそうな焼き団子状の「つくね」は、ぷにっと柔らか。 その一方で歯応えしっかりなのかなぁと思いつ囓った「地どり」は、 さっくりと歯の先を受け止めて、じゅわわんと鶏の滋味を滴らせます。
「とり皮」のちょっと焦げた脂を堪能して、ホッピーのグラスを急角度に傾ける。 囓る「なんこつ」と間に挟まった身に甘さを想うなんて妙なことでしょか(笑)。
棚に貼られた品札に「マスター手作りポテトサラダ」を見つけて早速、 お姐さんのひとりに声を掛ける。狭い狭いカウンターの内側を右へ左へ交差しそれを躱すように行き来しては、居並ぶ客たちの注文を捌いて応対しているお姐さんのほとんどがアジアな女性たち。 女将さんのニラミを気にしつつ、彼女らなりのきづかいと気の置けないフランクさが快活さを生んでいます。
お代わりしたホッピーの”中”もまだ残っているし、 もうちょっと欲しいなとお願いしたのが、「レバー」90円。 これまた、90円という値段からは想像も及ばない量感で迫る。エッジの利いたぶつ切りレバーがどどんと串に刺さってる。 やや焦げ目に惹かれるように齧りつけば、弾けるレバーの旨味汁。 ああ、堪らんねー。 これもまた「野島」を代表する人気メニューなのでしょう。
あとから後からやってくる客たちを収容するため、 カウンターに張り付いている場所が次第に店の奥寄りになってくる。 そろそろスペースを譲るお時間です。 池袋沿線の呑兵衛の誰もが知ってる、地どり・やきとり・特製もつ煮の店「野島」。 奥へ奥へとズレるまま、突き当たりの扉を抜けると、 その先には半屋外の呑みスペースがある。 カウンターの臨場感が勿論捨て難いけど、 春や秋には奥の一角へと直行する手もありそうです。
「野島」 東村山市秋津町5-8-1 [Map] 042-397-3455
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煙と匂いが伝わってきそうな写真。この状況で写真を撮るのはご苦労だったのではないでしょうか?
ボリューム溢れる料理、そして鳥と飲むことに集中しているお店の様子がよく伝わりますね。
名前を呼ばれるとは、「まさぴさん」と呼ばれるのでしょうか? それとも苗字? 親しみもあり、その他の点でも興味深いですね~。
ブログ名(半分オーストリアでの本名ではありますが)「seppさん」と呼ばれることも可能なのでしょうか? ファンタジーは膨らみます(笑)。
Re:seppさま
美味しそうに撮ってねー、と云われました(笑)。
煙はあんまり気になりませんが、兎に角ぎゅーぎゅーです( ´ ▽ ` )ノ 。
名前を訊かれ応えたのがとっさのことだったので、思わず普通に本名で。
seppです、と云ったら、え?漢字でどう書くんですか?とかになったりして ( T_T)\(^-^ ) 。