たまにはノンビリ、環七バスの旅。
降り立ったのは、野沢銀座という停留所。
そのすぐ近くにあるのが中華そば「ふくもり」です。
黄色い看板が環七を走る車の視線も惹いています。
こちら「ふくもり」は、
斜向かいの龍雲寺「せたが屋」姉妹店。
そんな背景からも、その味に期待が持たれます。
券売機でチケットをぽちと入手して、入ってすぐのテーブル席の一端をすんなりゲット。
空席待ちはあるけど、大行列という訳でもないようです。
オーダーは、「肉つけぶと」に「漬け玉子」。
太麺を湯がくのですから時間が掛かるのは当然のことだよね。東京マラソンでもぼんやり眺めて待ちましょう。
「はい~、お待ちどうさまでした~」。
おっとりした感じのオバチャンにちょっと和みながら受け取ったドンブリには、如何にも力強そうな麺が踊っています。そしてもう一方のつけ汁も麺に負けない地力がありそうだ。
慌てて、ひたひたと麺をつけ汁に浸して啜る。
すると、煮干し系の魅惑の香りが鼻孔をふいんと抜けて、出汁のうま味と一緒に粉の風味が追いかける。北海道産小麦「春よ恋い」から製粉された「春の華」という粉のみで織った麺なのだそうだ。
太い麺なのにゴワゴワすることなくシナヤカで、でもシッカとした噛み応えと量感がある。
浸すつけ汁は、なるほど「せたが屋」譲りの直球仕立て。
動物系と魚介系の出汁が押すな押すなと拮抗していて、醍醐味やよろし。
黄身のとろんした玉子や肉厚チャーシューを合いの手に一気に食べちゃいます(笑)。
つけ汁のどんぶりの底には、
煮干し始めいろいろな出汁ネタの残滓
が確認できました。
今度は、「黒ぶた餃子」と基本形「中華そば」、もしくは「塩中華」を目的にバスの旅をしようかな。
「
ふくもり」 世田谷区野沢4-9-18 03-3410-0081
http://www.setaga-ya.com/
column/02513