
隠れ家ちっくだった移転前からバス通りに面し、割りとオープンなお店になった。
おひるには、少々特異な郷土料理色のある献立を準備してくれていた。
そして、やっぱり夜にもお邪魔しなくちゃねと機会を窺っていたのです。
年が明けたと思ったらいつの間にか睦月も終わろうとしていたそんな頃。
やや暗がりの新富町郵便局近くに赴いた。
店先のA看板には、「おでん有マス」の貼紙が貼られていました。
「まめや」に予約を入れると、コース料理がついてくる(笑)。
口開きの麦酒を少々いただいて、早速お酒を所望する。「まめや」には、「鶴齢(かくれい)」の呑み比べセットがある。
この夜は、4つのラベルの内ひとつは切らしているようで、三本立てでありました。
八寸に、串に刺したオリーブに「かずのこ土佐あえ」「鳥皮ごぼう山椒煮」「人参と昆布のマリネ」の小鉢がひと揃い。いつも飄々としたご主人は、カウンターの向こうで保冷庫から一升瓶を取り出しています。
それぞれのお造りの角皿には、しめサバ、帆立、昆布〆の鰆が載る。鯖の〆具合もすんなりいただけるもの。
ちょっとこんじんまりしているように見えて、このくらいの量感がちょうどいいのが後々に気付きます。
「鶴齢」の純米吟醸 無濾過生原酒 五百万石26BYに特別純米 無濾過生原酒 美山錦26BY。「鶴齢」は、新潟は南魚沼の古い酒蔵が醸したお酒であるらしい。
そんな蔵の同じ銘柄の酒を呑み比べるって面白い。
どうも新潟の酒にはべったりした印象があったのだけど、磨いたお酒にはそんなことをすっかり忘れさせる透明感がありますね。
三本目の「鶴齢」特別純米 無濾過生原酒 美山錦26BYを舐めつつ、芹と油揚げのおひたしをつまみつつ。黒豆と筍の小皿なんてもの、何気ないけどオツなお供であります。
カウンターのコーナー辺りの鍋でことことしているおでんだけは、「何にします?」と訊かれるアイテム。外せない大根に魚のすじ、いか天をとっさに選ぶ。
品のいいお出汁の滲みたおでんをハフっと齧っては、「鶴齢」のグラスを傾けます。
もう一杯、何がいいかなを保冷庫を硝子越しに眺めると、「獺祭」のラベルが目に留まる。さすればもう、お願いせねばなりません(笑)。
これまた華やかさのボディが違う感が愉しいのであります。
ここで登場したのが三個並んだ牡蠣フライ。どこの牡蠣かと訊けば、宮古の牡蠣だという。
大き過ぎず小さ過ぎずのジャストサイズの牡蠣が濃密にして鮮やかな旨味で本領を発揮する。
そんな食べ口にも「獺祭」は負けてないね。
仄甘くしたきんかんで小休止し今度は「新政No.6 R-type」を呼んでみた。古くからの蔵元「新政酒造」が酵母「六号酵母」の生まれた蔵元であることから、”No.6”と謳っているらしい。
そして、特別純米無濾過生原酒をR-typeとしているらしい。
塩辛くない「干しししゃも」をカジカジしながらまた「新政NO.6」のグラス。本ししゃもの卵をもたない雄の新物ってことなのだけど、パッと見ではカラフトししゃもとの区別がつきましぇん。
お食事は、おひるにもいただいた「さつまごはん」。お魚の柔らかな滋味が胡麻味噌の優しい風味でそっと次を誘う。
呑んだ流れの中でもすんなりとマッチする郷土料理であります。
〆の甘味にきんとんを少々。こんな仕舞いもオツではありませんか。
平成通りに移転して新装なった日本酒と和食の店「まめや」。予約をせずにふらっと寄って、カウンターでちょっと一杯ってのもいいかもしれません。
「まめや」
中央区新富1-9-10 [Map] 03-3206-3155
http://mameya502.exblog.jp/