相変わらずガランとして駐車場になっている区画を、なんとはなしに眺める。
地上げが捗らず、イライラしている地上げ屋がいるのじゃないかと、ちょっと愉快に思ったりもして(^^)。
ここからの景色は抜けがいいけれど、その分周囲のラブホテルやソープランド、風俗店の看板が目に留まる。
通りすがりの女性達が早口で話しているのは、中国語だったりタガログ語だったりしています。
そこを斜めに入って歩く先、平和通りのアーチを潜る。
目的地は池袋・平和通り沿いの紅い看板の示す処。
中国東北家郷料理を謳う「永利」の池袋本店に、
およそ一年振りにやってきました。
同志のみんなと合流して、予約の名を告げる。
奥寄りのテーブルに案内されました。
オーダー制の食べ飲み放題コースにしようか、
皆でぐるぐる悩むも、
ボリュームのあるお皿を相応の枚数食べないと元が取れないし、
時間を縛られるのも難だと判断して、
結局、個別に普通にオーダーすることとする。
そして、なにはともあれ、お久し振りの乾杯!です。
まず見た目からして辛そうなのが、
「夫妻肺片(牛すね肉と牛ハチノスの麻辣味)」。
まぁ、辛いには辛いけど、
それよりもハチノスやスネ肉の旨味を引き出す効果の方が、
断然利いてる感じ。
そして、ヒーーとなってビールが進みます(^^)。
これは辛さを示す”唐辛子マーク”2本レベル、だったかな。
豆苗のヤツもいいなぁと云いつつ注文んだのは、
「蒜蓉空心菜(ニンニク入り空心菜炒め)」。
これはもう、期待通りの青菜の美味しさ。
大蒜の風味が背中を押して、
ぐいぐいと食べれてしまいます。
takapu
と一緒なら、やっぱりカキタベ!もしなくっちゃね(笑)と、
「脆皮炸海蛎(揚げカキの山椒塩つけ)」。
山椒といっても、あの若草色した山椒粉ではなくて、
添えてくれた小皿にはなにやら赤いツブツブがたっぷり。
花椒に茴香、八角なんかが入っている気がする。
それを牡蠣のフリッターをちょんとつけて、齧る。
うん、旨い!
パン粉のカキフライはもとより、
こふいふ揚げ方も牡蠣によく似合うし、
風味ある辛塩っぱいヤツでいくのも成る程な、
でありますね。
ジョッキのビールに替えて、紹興酒を所望する。
すると、届いたのは「菊正宗」と書かれた、
白磁の徳利と「iichiko」と刻まれたグラス。
きっとお燗の日本酒や麦焼酎を求める客が、
いたのだろうなぁと思いつつ、
あるものは使う的な、ちょっと屋台ちっくな匂いがして、
なんだか愉しいぞ(^^)。
これは前回訪れた時もいただいた、
「拌土豆絲(じゃが芋千切りの辛味冷菜)」。
繊切りにしたじゃが芋がいい感じにしんなりして、
しゃくっとした歯触りを残しつつ、甘さを発揮。
それを纏った辛味がどんどこ次を誘ってきます。
隣のlara さんお目当ての品が、
「牙签羊肉(ラム肉串揚げ)」。
ラムの匂い香ばしく、
それを包むようにした孜然(クミン)の風味芳ばしく。
もしかしたら苦手なひともいるかもしれないけど、
これ、とっても美味しい。
深い滋味をスパイシーにいただけるのが、
なんだか有難い想いになるですよ。
甘いもんも挟みたいと「脆皮炸鮮奶(練乳の揚げ物)」。
練乳を凍らせてから揚げるのか、
衣に含ませて揚げているのか。
フリッターの側の中から、
練乳の優しい甘さが広がって、オツなお味。
老若男女に好かれそうな、そんな気がいたします。
壁に貼られたおすすめメニューから〆にと、
「福清番薯丸(手作り豚肉とカキ入りさつま芋団子)」。
白湯の張られた湯殿に浮かぶは、
薩摩芋の自然な黄色いが微笑ましい団子たち。
引き上げてハフハフと齧れば中からは、
そぼろな豚肉に高菜、そして牡蠣の身が顔を出す。
胃の腑が贅沢に温まって、活力がでるよな、
そんなドンブリでありました。
気がつけば満席御礼、
安定した人気の中国東北家郷料理「永利」池袋本店。
なんだか何処かの中華街を訪れて、
その街の住人たちに紛れて食卓を囲んでいるような、
そんな気になる瞬間がある。
中国語を話す客人が多いことからも、
彼らご当地の料理として支持されているのがよく判る。
「永利」は、此処以外にも、
池袋・西口五差路近くに西口店、
豊洲駅至近のセンタービルに豊洲店、
シエルタワーに豊洲駅前2号店があるようです。
「永利」池袋本店
豊島区池袋1-2-6 ベルメゾン池袋 [Map]
03-5951-0557