
新川の居酒屋・喫茶「かんかん」。
今は並びにあった中華料理店「明華楼」が拡張して、
寂しくももう「かんかん」は跡形もない。
その並びには、何故か入れ替わり内装工事と開店閉店を繰り返す、飲食店にはげんのよくない場所に、
新店「串粋」がオープン。
その先の「バンコック ポニー食堂」の上階には、
いつの間にか和食処が出来ている。
そんな変わりゆく八重洲通り沿いの新川にあって、
日々そこにある安心、安定感をみせてくれているのが、
マンションの一階に並ぶ三軒のテナント、
「中国屋台十八番」「LATINO」「がんぎ」だ。


その真ん中に位置する「LATINO」へと横断歩道を渡れば、
テイクアウト用に開け放った小窓からマスターの姿が覗きます。

「LATINO」のカリーメニュー上段には、定番の4品が並ぶ。
カウンターの隅に腰掛けていただくは、「ドライカリー」。


適度にしっとりとして、それでいてほろほろとする肉肉しさをスパイスで包み込み、
硬めに炊いたライスが甘く美味しくいただける。
ふと、西新宿にあったカフェ「ハイチ」を思い出しました。
二行目に控えるは、「ポークカリー(欧風)」。

エスニック志向の「LATINO」にも欧風のカリーもスタンバイ。
玉葱由来と思しき甘さを含んだ円やかな、比較的明るい色合いのカレーソースに、
何気に香る複層のスパイスがいい。
もうひとつの定番欧風カレーが、「ビーフカリー(欧風)」。

一見、ザ小麦粉バターなブラウンソースを思うも、
玉葱のさらさらとした甘さに唸る仕立てでございます。
HOT!と但し書きのついた「カシミールカリー」。
湯島「デリー」やご近所「新川デリー」では、
激辛仕様につき端から対象外としてきている「カシミール」。
だからなんだか挑むような気構えが必要になってきます(笑)。

カレーポットからライスの上に注ぐカリーは、
しゃばしゃばで赤くも黒くもない浅い黄色。
どれどれとちょっと窺うようにスプーンを動かすと、
うんうん、刺すような責めるような辛さではなく、
爽やかで柔らかな辛さが嬉しいぞ。
以上のお品書き筆頭4種に対して、日替わりのカリーも日々スタンバイ。
あれこれある中で、おおお、これはこれはと妙に感心しちゃったのが、
印度スパイス&中華スパイスの「マーボー・カレー」。


パクチーを添えたカレーポットには、お豆腐を含んだ具材が溢れんばかり。
急くようにスプーンを動かすと、
印度系と踏まえるベースのスパイスと発酵系の調味料や八角あたりの風味とが、
行ったり来たりする。
豆腐とカレーとの組み合わせにもまったく違和感がないという。
超魅惑の無国籍カレーと謳うのが、愉しくも美味しいカリーでございます。
マスター、やるなぁ。
新川に根付いて早18年目を数えるという、
Curry Bar & Esnique「ラティーノ LATINO」。

カリーには、タイ風「グリーンカリー」や極辛注記の「ベンガルカリー」なんかもある。
合い盛り志向のひとには、2種類のソースを組み合わせられる「アベック」とか、
さらには、3種類のソースによる「トレスコンボ」という手もある。
そして、カリー以外にもエスニックなランチメニューや冬場には焼きカレーあれこれもある。
メキシコ料理続々の夜のお品書きも気になるところだけど、
引き続き、エスニックなランチメニューから紐解いていこうかな。
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「LATINO」
中央区新川2-7-7 クレール八重洲通り103 [Map] 03-3206-2726
column/03414
いつもありがとうございます。ずいぶんと昔の記事へのコメントをお許しください。すでにご存知のことかもしれませんが、どうしてもコメントしたくなりましたので。
こちらのお店は十八番さんとがんぎさんに挟まれていて、これまで正直あまり目に入っていなかったのですが、今日通りがかった際にふと看板に目をやると、「復刻版 三越前のインドカレー」とあってピーンときました。早速入ってみて確認すると、やはりというか10年以上前に閉店した「インド風カリーライス」の復刻版ということではないですか!これはうれしいと思い食べてみると、20年近く親しんだ懐かしい味がよみがえってきました!個人的に昔のように頻繁に通うこと決定です。